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カテゴリ:暗鬼
いつものように、島崎は署内の喫煙所でソファーに座り、タバコをふかしていた。
夜深から真実を聞いて、3日目が経とうとしていた。 夜は相変わらず異形のものが徘徊していて外出禁止令は解かれていない。 丁度、一本吸い終えると三谷がやってきた。 その手には、一連の事件の書類らしきものが数十枚程抱えられていた。 どうやら、被害件数がこのところ一気に右肩上がりに伸びてきているらしい。 その発端はあの日の地震がおきてからだ。 一気に件数が増えた。 夜深の言っていた覚醒とはこのことだったのだろうか。 「警部!サボってないで目を通してくださいよ~!」 「うるせぇな、見なくたって分るだろうが。」 島崎は、嫌そうな顔で三谷が出してきた書類を払った。 「ちょっと、警部!」 「代わりに、お前読んどけ。」 「はぁ?!ちょ、ちょっと!」 「忙しいんだよ、俺はこれから用事があるんでな。」 そういうと、ソファーから立ち上がり喫煙所を出て行った。 島崎は、この3日悩んでいた。 夜深の話で、夜深を改造したことに警察の上層部が一枚絡んでいることが判明したからだ。 素直に、聞かなかったことにするか・・・。 正直に、上に挑んでみるか。 それで、悩んでいた。 だが、やっと答えが出た。 一か八か、上に噛み付いてみることにしたのだ。 一警察が、化け物と渡り合えるような人間を作ったこと その裏に、何かが隠れていると睨んだのだ。 もしかすれば、大スキャンダルにもなりえる情報を・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.01.23 22:20:30
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