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カテゴリ:読書
『八日目の蝉』
著者 角田光代 発行 中央公論新社 八日目の蝉 さて、今日も家族で義父母が会員になっている、会員制の安売りスーパーへお出かけ。 息子はここは何度も連れてきているので、昨日と違って余裕です。 でも、やっぱりトイレに行くのね(涙)。 入場前に義母と相棒と娘を待たせて、非常階段を駆け下りました。めんどくさい~。 昨日のショッピングモールで何にも買えなかったので、子供服とか買いました。 息子には、NHKの『おかあさんといっしょ』のDVDを買ってやったので、もうごきげんです。 私は、ここで売ってるコーンミールのパンがおいしくてお気に入りなので仕入れて来ました。すんごい大量ですが冷凍できるので♪ パウンドケーキやマフィンもおいしそうなんですが、さすがにそれらはカロリーも高いし。 そんなに買わなかったつもりですが、洗剤やら、缶詰やらと結構お金を使ってしまいました。 さてさて、読書感想ですね。 こちらのサイトで感想を拝見して以来、この作品がどうしても読みたくて読みたくて。 おおみそかにやっと購入してその日に夢中で読んでしまいましたよ。 号泣。 涙が拭いても拭いてもとまりません。 どんだけ泣いたか。 不倫相手の子供を中絶したことにより、妊娠の可能性がなくなってしまったヒロインが不倫相手の家へ行き、家庭をのぞき見てしまうことから事件は始まる。 ただ、見るだけ。 あの人の赤ん坊を見るだけだ。 見たら、終わり。 全て終わりにして新しい人生を始めるんだ。 そう言い聞かせ、不法侵入していった希和子は、一人ぼっちで泣き出した赤ん坊をおそるおそる触れたとたん、赤ん坊が見せた笑顔に思わず抱き締め、奪って逃げてしまう。 そしてその子に自分が失ってしまった赤ん坊につけるはずだった薫という名前をつけ、逃避行を繰り広げるのだ。 現実にあった、不倫OLによる放火殺人事件を思わせる設定です。 私は、作者による、あの悲惨な事件へのレクイエムでもあると思いました。 あの無残な事件を浄化するために描かれた小説のように・・・。 ヒロインはとにもかくにも、子供を守るため、愛するためだけという単純な原理で行動します。 それがいかに自分自身の身勝手な思いつきでの、許されない行動としても、彼女の愛情は本物で、ヒロインが不自然な逃避行を繰り広げても幼い薫は彼女を「ママ」と慕い続ける。 一方でヒロインは、自分が罪を犯しており、子供との生活が永遠に続かないことも知っている。 「どうか、どうかこの子と一日でも長くいっしょにいることができますように」 そう神に祈るヒロインを、誰が断罪できるだろうか。 そして、自分の幸福、過去、全てを犠牲にして、ここまで子供に愛情を注ぐヒロインを、誰が責められるだろうか。 後半部分は成長した薫からの視点で物語が語られる。 引き裂かれた生活で放浪していた過去をトラウマと感じる彼女。 しかし・・・まぶしい光の下で、妊娠した彼女は新しい希望を手に入れる。 ああ、全然とりとめのないまとまらない感想でごめんなさい。 思い出したり、読み返すだけでも泣けてしまうの(苦笑)。 ヒロインに比べて、私はなんと至らぬ母であることか。 しかしながら、親子関係だけでなく、女性の本能に根ざした愛情の生かし方について語られている小説だと思うのですよ。 ここまで愛情をまっとうできたヒロインはすごいよ! 独身の方も、子供のいない方も、どうか、この母子関係を恋愛関係やペットとの関係に置き換えてみて。 とにかく、一度読んでみてくださいとしか言えません。 絶対小豆島に行きたくなったよーーーー!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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