カテゴリ:全然ヘンじゃない系
夜の駅前ロータリー。タクシーが3重まきくらいに行列し、利用客を待つ。そんなとき、ワンメーターの客に当たったら、さぞや迷惑だろうなー、と常々思っているが、「そんなことはない」とおっしゃる運転手さんもいる。
一人の方は「1メートルでも、お客様はお客様です。ご遠慮なさらなくても良いんですよ」 私が密かにいつも「アタリのタクシー会社」と呼んでいる会社の運転手さんだった。そこの会社の職員の方は、私が遭遇した限りで全員、非常に礼儀正しくてテキパキしていて、感じが良かった。 また、営業所で売り上げナンバーワンだという、別の会社の運転手さんは、「だいたいねー、終バスの出た後の駅前なんて、そんなに長距離乗る人、いるわけないじゃないですか。ロータリーにたまってるようなのは、お客さんを拾う腕がないヤツなんだよ。長時間待って600なんぼじゃあわない、って言うんだったら、自分の腕をあげろよ、と言いたいねぇ」 確かにその運転手さん、お客さんを見つける目がすごかった。お話好きな人で、私を乗せている間も、「ほら、あの看板の影に立ってるカップル。タクシー探しているんですよ。あーあー、ダメだなあ(これは前を走っていたカラのタクシーに)。徐行しなくちゃ。訳ありカップルなんだからさぁ」 ほらほら、看板の影と言われても、通り過ぎる直前まで、私の目には見えなかった。前を走っていた「駄目な」タクシーの運転手さんも、きっと見えなかったのに違いない。それを「訳ありカップル」と見抜き、タクシーを止める相談の時間を与える程度に、「徐行しなくちゃ」と判断できるほどでないと、ナンバーワンにはなれないのだろう。 「夜、イヤな顔をされずにタクシーに乗る方法」を教えてくれた別の運転手さんも、ロータリーにたまっている同僚たちに批判的だった。「え? 女性客だと”あー、ハズレたと思う”なんて言ったヤツがいたの? だーめだそいつぁ~! ま、駄目なやつだから、ロータリーにたまってるんだけどさ」 で、イヤな顔をされずに乗る方法だが、駅前のタクシー乗り場は利用しないこと、だそうだ。お客を見つける目のある運転手さんは、駅前ロータリーは素通りする。そういうクルマはいくらでもいるのだから、自分の進行方向に向かう流しのクルマをとめよ、というのだ。とめたのがたまたま、「あの辺で客が拾えるだろう」というビジョンを持って走行しているのではない、ふらふらした流しのタクシーであろうとも、カラで走るより、600いくらかでも収入になる方がうれしいに決まってるから。 だそうだ。「もちろん、反対方向に行くクルマを止めちゃ、だめだよ~」と言って、その運転手さんはガハハと笑った。腕の良い人は総じて、お話好きで明るい人が多いような気がする。 ってなことを言っていたら、最低最悪な運転手さんと遭遇した話を書く余地が無くなってしまった。この件はまた明日。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年05月21日 21時24分45秒
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