カテゴリ:非常識系
昨日、某所に行くのにバスに乗った。普段は電車で行くところだが、連休中は道も比較的空いているし、時間の制約もないので、万が一渋滞して遅れてもいいや、と思ったのだ(ちなみに私はバスが好き)。
悪い方の予感が当たって、案の定途中で渋滞した。道路工事中だか、道路工事がストップしているのだか何かで、とにかく道幅が狭くなっていたのが原因らしい。あまり遅々として進まないので、途中で不覚にもか~っと寝てしまった私だが、ものすごい絶叫で目が覚めた。若いお母さん4人と、子ども10名くらいが乗ってきたのだ。 正確に、何人の子どもがいたかは数えていないが、私の視界に入ってきただけで6名を確認できたので、もしかしたら10人以上いたのかもしれない。幼稚園前くらいのちっちゃいのから、小学校5年生くらいまで。全員がその4人のお母さんの子どもなのだろうか。子だくさんである。 公平に言って、そのお母さんたちは良くやっていたと思う。子どもたちがきーきー言うと、「しっ」とたしなめ、一時的にはおとなしくさせるのに成功していたし、席が空いて子どもたちを座らせる時にも、1つの座席に小さい子を2人ずつおしこめたりして、周囲の迷惑にならないようにしていた。 しかし何しろ狭い車内にかなりの人がいて、しかも渋滞している。「しっ」で子どもたちをおとなしくさせるのには限界がある。そこでお母さんたちが次に取ったのは「食べ物作戦」である。子どもたちにアメだのチョコレートだのクッキーだのを、与え始めたのだった。 どうやらどこかでピクニックをした帰りらしく、そのような小道具をやたらといっぱい持っていたが、どれも封が切ってあったし、10人もの子どもたちがいるから、次第にお菓子の在庫も底をついてきた。するとケンカが始まるのは世の常。年上の子どもが勝つのも世の常。年下の子が泣き出すのも世の常。うう。 中に一人、非常に厳しいお母さんがいて、これは一番年上の男の子の母親らしかったが、年下の子から最後のチョコレートを奪い取った我が子に、「あんたが一番お兄ちゃんでしょう! どうして小さい子に譲ってあげようと言う気持ちがないの!」とアタマをひっぱたいた(音がした)。 私の背後の席に座っていたその男の子は、さすがに泣かなかったが、その隣に座っていたチョコを取られたとおぼしき方の男の子が、うえ~んと泣き出した。どうしてお前が泣くっ 「しっ」の効力も無くなり、お菓子も無くなり、万策尽きたお母さんの一人が、あるアイディアを思いついた。「そうだ、みんな、しりとりしよう!」 ばかたれっ! 結果はもう、どうにもこうにも悲惨なものだった。 子どもたちは4箇所に分散してバラバラに座っていた。私の前、横、斜め後ろ、後ろである。お母さんは私の斜め前方に3人、斜め後ろに1人。 このような配置の中、私の斜め前にいたお母さんが、「始めるよ~」と言うと、私の横にいた子どもの一人が、「びーるっ」と叫んだ。まだ4歳くらいの子どもである。何故ビールなんだ? すると私の後ろにいた子どもが「るびーっ」と叫ぶ。どうやら先ほど「うぇ~ん」と泣いた男の子らしい。 私の前の子どもが「びーるっ」 横の子どもが「おなぢことにどいっちゃいけないんだかんねーっ」 チョコを取ったお兄ちゃんが「るびーなんだから”い”じゃん、ばーかっ」 前の子どもその2が「いのししっ」 横の子どもその2が「しかっ」 うぇーんの子が「かみそりっ」 以下「リンゴ」「ごま」「まんご」「ごまっ」「ばーか」等々、エキサイティングなしりとりの音量はますますアップし、サラウンド状態の私は耳をふさぎたい衝動に駆られた。が、ま、そこまでしたら嫌みであるから、必死に耐えた。 そんな私の斜め前で、しりとりというな~いすアイディアを考えついたお母さんは、しごくご満悦そうだった。やっぱり電車にすれば良かった… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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