|
カテゴリ:ポートフォリオ分析
朝日インテックの第一四半期(6月決算)決算が発表されました。
進捗率がすごい!
決算修正はなし!営業利益は42%の進捗でっせ! 昨年の業績はアボットとの取引見直し等でゴタゴタしていましたので、対前年同期比だと、ちょっとびっくり数値になるので、進捗率で見た方が冷静になれます。
参考までに対前年同月比
アボット冠動脈ステント売上高と朝日インテックの相関
アボットの 「ザイエンス」 は日本に先立ち、中国での承認が取れています。アボットによれば、中国は日本の約500億円に次いで大きいPCI市場とのことです。 したがって当社製品も中国進出が本格化することでしょう。そのうち日本を追い抜く市場になるはず。
業界トレンド PCI治療は低コスト治療の注目分野です。医療費が抑制できる、効果的な医療技術の普及はどこの国でも大歓迎なのです。
今は冠動脈がメインですが、順次細い血管に対応できるステント&ガイドワイヤー&カテーテルを開発中。 同一製品の地域展開という市場浸透戦略が継続している場面です。 また、同一製品の周辺市場(脳など)へも多角化を画策中です。 成長ドライバーのアボットラボの薬剤ステント 「ザイエンス」 は業界第1位。同社との友好関係は継続中。 同社の次世代薬剤ステントも高い技術を披露(「ザイエンス・ナノ」は細い血管対応、対内で吸収されるステントを開発中。Bio Absorbと言われている)
当社の強みは ガイドワイヤーの技術力。東大モノづくり研究会的にいえば、この辺は「擦り合わせ技術」のような感じ。 日本ではすでにシェア40%のトッププレイヤー 放っておいても対象患者数は世界中で増加していく。日本では医者の数が足りずに悲鳴が上がっている。
リスクは、 ディスポーザル商品であるため、在庫回転が鈍い点。在庫の評価損はしばし発生(業績かく乱要因)。 ガイドワイヤーの海外販売はアボットとの独占販売契約であるため、アボットラボと心中状態。ジョンソンエンドジョンソン、ボストンサイエンティフィックス等米国のライバル企業の薬剤ステント追い上げ懸念。 2011年に契約見直しとなっているので、その動向(現状は相思相愛だが、アボット社とは、大リーグと高校野球ぐらいの企業としての格が違う)。 テルモ等競合とどこかでぶつかる可能性。テルモは他社のモノマネ技術が素晴らしい。 国内市場は薬価改定でガイドワイヤーの価格下落(今期分の決算予想には織り込み済みとのこと)は所与の条件。 頭のいい医者か学者が、何らかの指摘を行い(ケチをつけようと思えばいかなる医療技術も何とでも言えるのではないか?)、ステント使用が敬遠される業界の行方(すでに何人の学者がバイパス手術がより優れているとか言っているが、医者や業者の利害関係が起点となったりする話なので、予想不可能。事実過去にはあった)。 最後に 決して他人に投資を勧誘するつもりではありません。1500円を超えていますので、もし投資する場合は、きちっと事業内容をご理解されることと、アボット社の動向を理解されることをお勧めいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/11/12 02:31:16 AM
コメント(0) | コメントを書く
[ポートフォリオ分析] カテゴリの最新記事
|