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カテゴリ:投資一般
株価が停滞すると決まっていわれる外国人の投資行動。特に最近では
といわれていましたね。
一方、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が巨額の運用損を出すと、
など、特に3月ごろは新聞でも大々的に損失額が報じられていました。
実際のところ、どうなんでしょうか?
果たして当の外国人は本当に民主党政権をリスクと思ったのだろうか?(私は思ってしまったが)。年金資金は運用が下手なのか?
12月上旬に「みんなの株式」が主催する東洋経済四季報セミナーがあり出席しましたが、その時に、配布された資料を元に(少し修正しています)、レッツ分析!リーマンショック後の限られた時間軸ですが、以下の通りとなります。
東証1部におけるいわゆる部門別売買の集計表で、マイナスは売り越しでプラスは買い越しで単位は億円です。私は部門別売買について基礎知識しか持ち合わせておりませんが、ざっくり、信託銀行=年金、自己=証券会社ぐらいしか認識しておりませんので、分析が大雑把かもしれません。
この時期に限って見ますと、信託銀行が買い越すと、外国人が売り越していますね。唯一9月だけが両者とも売り越しに転じました(個人がその分買い越ししている)。
2月から3月、日経平均ベースでは7000円前後うろついていた時期がありましたが、「年金の買いが入った」と言っていましたが、彼らの投資動向を見ていると、見事な逆張りと言えると思います。GPIFなどがよく、数兆円の運用損を出したといって叩かれていますが、トンデモナイ。確かリバランスの買いなどとも言われていましたが、年金の存在がなかりせば、日経平均は本当に5000円割れだった可能性もあります。あの2008年10月、11月に1兆円以上で買い越ししていました。
一方、外国人は3月頃まで、日本から逃げたように売り越していますが、その後世界株式市場が底値を打った4月頃から俄然攻勢に転じており、9月に売り越がありますが、それ以外は買い越しで終わっています。10月は今年2番目の買い越し。4~11月で約3兆円の買い越し!
11月だけを取り出しますと、さすがに外国人も第3週でモヤモヤが出てきた時に一気に売り越していますが、すかさず年金がほぼ同額分カバーしています。年金さんって株式投資うまいじゃん!
そうです、年金と外国人はほとんど反対の取引をしているため、結果的には彼らのマーケットに及ぼす影響はリーマンショック後からドバイショック後の通算ではポジティブです。
したがって、リーマンショック後には、年金も外国人(3月以降)も日本市場には積極的だったと言えそうです。
特に9月以降の民主党政権に対する不信任からの売り、というのが外国人によるものではなかったことがわかります。 一方、この秋口に売りを一生懸命やっていたのは証券会社の自己部門ですね。あんたら・・・・。 証券会社が政治を動かす??? (その程度で動いてくれるのなら、むしろいいか) GPIFが実際にどの時期に投資判断をしているのかわかりませんが、我々は外国人よりも年金に学ぶ必要性があるのでは? と考えてしまいます。 参考までに、シティグループのまとめた年別部門別売買動向を
これを見ても年金と外国人の投資行動はかなり逆を行ってますね。証券会社のまとめた資料なので、自己部門の動向がわかりません。 これをもってGPIFの運用が下手とも言えそうにないと思うのですが...。むしろ上げ相場でうまく売っていると感じました。
ただし、海外から、
デフレ、少子化、財政悪化という大前提があるにもかかわらず、危機意識が希薄な日本政府と国民意識
というのはしばし聞かれる話で
最近では Japan Still Lacking Sense of Crisis, Says Asia Society's Parker Yahoo! Finance USAのtech tickerというコーナーでありました。ジム・ロジャーズがいっていることに近いですね。
株式相場にも中期的な影響をリスクと考えておく必要性は頭に入れておかなければいけないでしょうね。プロ野球、Jリーグ、大相撲そして株式相場も、最終的には 「外国人頼み」 が日本の実態。なんだか寂しいですが...。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/12/27 10:24:08 PM
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