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カテゴリ:投資一般
表題は20日の日経新聞夕刊1面の記事です。
内容は、日本の年金基金の半数以上が新興国への資金配分を増やす方針と回答したとのことで、JPモルガンアセットマネジメントが131基金にこの3から4月に聞き取り調査したそうな。 131基金のうち、2010年度は52.9%が新興国株を、26.7%が新興国債券を増やすと回答したそうです。 ちなみに新興国債券を減らすと回答した基金はゼロだったそうです。 一方、2009年度の実績で外国株の運用を増やした基金は23.1%で減らした基金も23.1%だったようです。 2010年度以降に、日本株式を増やすと回答した基金は3.3%で減らすと回答した基金は32.8%に上ったそうです。
感想 うーん。日本の年金基金運用者の方は金融リテラシーが乏しいのか、私の知識が浅薄過ぎて彼らの深謀には及ばないのか?
ふつう、金利が低下するところでリスク意欲が高まって株価が上昇する、と言われています。 金利が上昇する局面では、債券に投資妙味が働くため、株式から債券に資金が流れやすいといわれています。 一方、債券(たぶん国債だろう)は金利が継続的に上昇すると価格が下落するため、含み損を抱えやすくなります。 つまり、金利上昇が見込まれる市場には投資妙味はあまり大きくありません。金利低下が見込まれつつあるときに債券に投資することはタイミングが良いと思います。景気が下火な時に株式投資をするとちょうど良い。
私が銀行員1年生で勉強した金利と株式・債券の基本的な関係でした。
今起こっていることは、新興国、つまり中国利上げ懸念増大、インドも少しずつ切り上げています。 さらに、連日報道されるPIIGS関連のソブリンリスク。
いや~、大事な基金の運用担当者としては「灯台下暗し」という言葉を知らないのかなあ? 世界中のアナリストは2010年、「オーバーウエイトジャパン」と言っているのに。
この記事を読んだとき、自分の退職金はJALのような運命に逢うのか、と考えないだろうか? 幸い?私には退職金制度はない。
もっともこういった基金が10年以上どっしり腰を据えてその新興国に投資するなら別ですが、仮に長期スタンスを貫けないのなら、日本の優良企業で配当利回りが2.5%以上の銘柄にでも投資した方が、よほど年金資産が健全に保てそうに私は思いますし、自らの保身にもつながる。
たとえばインドのIT企業に不正事件があったとしてムンバイ市場が暴落した場合と、日本の花王とか武田薬品に投資して、インド株のインデックスの半分のリターンしかなくとも、複雑な為替リスクもなく、しっかり配当をゲットしているのとどちらが保身につながるか、とか私なら考えますね。
一方、国内株式に人気がない、というのは、日本株が過小評価されるきっかけにもなるか、ますます外国人投資家に蹂躙されてしまうかのいずれかになるのでしょうか?
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