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カテゴリ:投資一般
8月に Pro Shares Ultra Short S&P500(ティッカーSDS:S&P500が1%下がれば、このETFは2%上昇する設計)を打診買いし、そしたら9月の声とともにS&P500は急伸して、すっかり肩すかしを食ってしまいました。 10月の雇用統計があまり良くなかったので、SDSをもう少し買い増ししましたが、ご存じのとおり、10月8日のS&P500は+0.61%で引けてしまいました。
空売りと違い、ショートのETFなので、損失は投資した金額に限定されますが、見込みと違うとガックリしますね。
もっとも投資額そのものは、たいへん小さいので、ポートフォリオ全体は、ここ数日絶好調で、「こんなに調子よくっていいのだろうか?」と不安になってしまいます(冷静に考えると円高がかなりの上昇部分を打ち消すが)。
FRBが追加金融緩和策を講じる、という憶測が金融相場を誘発して、株価はかなり回復してきました(割安感もなくなりつつある)。 夏に住宅ローン債権の償還資金で国債を買い増しし、FRBのバランスシートを縮小しない、といったとき、投資家の反応は良くなかったのに...。
FRBが恐れているのは、資産デフレ、すなわち住宅価格の下落で、金利をじゃんじゃん下げて、住宅購入、特に中古住宅、の促進をしているのだろう。わたしは9月のケースシラー指数がもっと軟弱なものだろう、と予想していたので、肩すかしを食った部分があった。
今、アメリカでは競売手続きが書類不備で進まない、という現象が起こり、大手銀行の不良債権の最終処理がうまく回っていない模様だ。ここで住宅価格が下落となると、追加の不良債権処理となり、まるで日本、というのを避けたい、という部分と、住宅価格が下がると消費が上向かない(貯蓄率が上がる)という点も大きい。
向こう6か月間、住宅価格に絞れば、もっとも不確実な時期に差し掛かっているように思います(このブログはこの話題でワンパターンな気もしますが)。
これらの在庫住宅が健全化しない限り、新築着工も上向かないし、そうならないと住宅業界の雇用も上向かない。商業系不動産も同じ傾向にあります。
住宅や商業不動産への投資が上向かないと、GDP成長率にも磨きがかからない、ということですので、しばらく低空飛行、という大方の見方に与します。
ということは低金利政策を継続せざるを得ないので、円高も継続するということでしょう。 それでもFXで円買いをするより、今のレベルならドルを買って、ドル資産に投資を継続するつもりです(平均ドル替え相場レートも下がる)。
S&P500の方は、1200~1250が年末までの各証券会社のストラテジストの方の、「ノルマ」だったような気もしますので、ノルマ達成に向けて上がっているようにも思いますが、SDSを買い増ししているので、楽観はしていません。 EUの方も、ユーロ高は絶対に不満ですし、アイルランドだ、スペインだと爆弾を投げかけてドル高にもっていこうとして、真の意味の通貨安戦争を続行するかもしれません。
企業業績の方は大きく悲観していませんが、ドル安の副作用というべき、コモディティティ価格の上昇と値上げの足音も聞こえてきます(この高失業率でインフレとなると、ゾッとします)。そうなればドル安が是正されるのでしょうが...。
長期的には、「強いドルはアメリカの国益」ということでしょうから、何とかなるでしょう。 財政赤字と経常赤字の双子の赤字を補てんするのは、海外からのファイナンスに他ならないという点は変わらないでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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