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カテゴリ:投資一般
これまでも何度となくブログで記載したかもしれませんが、株式投資の目的は将来のインカムゲインの極大化にあります。 確定給付型の企業年金、公的年金とも全く信用できる状況にありません。かりに定年まで運よく生き延びて、運よく減額されずに退職一時金をポンと手渡されて、「さあ、運用」という姿勢ですと金融機関の「カモ」になりかねない(「青春時代」なんてのん気なイメージだと、絶対カモられること請け合い)。 年金型の企業の方はJALを想像された方が良い。のんびり暮らしていると、減額のお願いが来たらたまったものではない。
私は、資産運用のリテラシーを実際に身につけるには経験やノウハウといった時間軸が必要だと思っています。失敗から学んで次に生かすことが重要ではないかと。 私も今後とも大小の失敗をするでしょう。仕事やスポーツと同じで、失敗の原因や成功者から学ぶことで、失敗の損害幅や対処法など、身を持って知ることとなり、次に役立てるようになりたいものです。 そのためには早目に取り組んで、早目に(小さく)痛い目にあった方が良い(これも仕事みたい)。
投資のスタイルの好みは野球選手と同じで、各人にあったものでよいのではないでしょうか。これが一番という運用法は存在しないと思います(効率的市場仮説によると、そのような投資手法も存在した瞬間、アービトラージがこの世から抹殺される)。
ただし、期待リターンとそれに見合った商品、投資手法は自覚したほうがいいかもしれません。どのような金融商品で、どのようなリターンを、どれぐらいの時間軸で期待するのか、という目線は持った方がいい。 正しい知識を身につけたうえでの、トライアンドエラーを行っていき、自分なりにリテラシーを身につけると言うことなのでしょう。
私の場合は、永続する(と思われる)企業の株を長期的に保有することで、一株当たりの配当金(DPS)の増加の恩恵を受け続けることが当面の投資手法です。株価の予想は難しいですが、DPSの予想は比較的容易ではないかと思います。 (ご参考) 株価はローラーコースター、配当はエスカレーター(2010/01/09)
ポートフォリオをDPS成長株(Dividend Growth Stock)で固めると、毎期受取配当金が5~10%の割合で増加していきます(増配しますから当然ですね)。受取配当金で更に同じようなタイプの株を買い増ししていく、というスタイルが自分にはしっくりきています。 DPSが2倍に達するのは、5%の場合14年、10%の場合7年です。すなわち、配当株のバイ・アンドホールド・アンド・バイ戦略では、受取配当金総額は7年~14年で倍になると言うことです(たとえ株価上昇率がゼロであっても。むしろ上がらない方がたくさんの株数が買える)。 自分が引退するまで(いや引退しても)、このペースでDPSが増え続ける(と今考えられる企業)をホールド&買い増ししていくつもりです。
この手法で、必要なスキルは 「我慢」 でしょうか?ネスレやコカコーラに投資するのに、細かい財務分析能力は不要でしょう(注:当然財務スキルはあった方がよいに決まっていますが)。 悲観的な時に突っ込んで、目的を達するまで我慢(ただし、「的外れ」と分かれば、容易ではありませんが、あやまちを認めて売却する勇気も必要。株式バブルになった場合でも売却する勇気は必要かもしれません)。
ざっくり単純に言えば、信頼できる株を割安で買って、ホールドするだけなんですけど...。
この 「おしん」 のような耐え続ける投資スタイルは保守的で、一つのやり方に固執する日本人の根性にあっているように思うのですが・・・・。本屋には短期で儲けるような本がずらっと並んでいて、なぜなんだろう?(長期目線の本は外国人の著書が多い)
一方、「短期的」で「キリギリス」のように快楽主義的に揶揄される、アメリカではこのような投資方法を実践する人が比較的多く、本もたくさん出版されています(かなり定量的で実証されている。学問として研究している人もいる)。 もちろんスーパートレーダーもたくさんいる。
このような投資方法の欠点として、株価の上昇は市場平均並みかそれ以下の可能性もあります(理論的にはありえます。利益を配当として外部流出しますから)。 従いまして、株価リターンで市場平均に勝った負けたに一喜一憂せずに、配当金総額の積み上げに注力するか、あるいはトータルリターンに注目したモノサシが有効です(私は一喜一憂していますが)。
さらに、東京電力のような例もありますので、分散するに越したことはないでしょう。
アメリカS&P500のトータルリターンの長期的な歴史は、株価上昇リターンよりも配当リターンの方が大きいという事実を見逃してはなりません。
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Last updated
2011/04/14 08:14:01 AM
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