|
カテゴリ:投資一般
こういった図は、よく年初に見ます。不況の再来が言われてこの方、もう一度振り返りましょう。 これはS&P500(1957年以前は500社ではなかったが)の1927年以降、アメリカの大統領の就任3年目の年間リターンを集計したものです。 現在S&P500は▲3.86%とマイナスできています。残り約3.5ヶ月、戻せるかな?
1923年ごろにS&P社が株価指数を発表して以来、22回目の今年、大統領任期3年目のマイナス年は2回しかなく、それも世界大恐慌のさなかの1931年とナチスドイツによる第二次世界大戦の始まった1939年の2回だけです。第二次大戦後は「全勝」です。
プラスの年でも、一桁リターンは3回しかなく、多くは20%を超えるホームランの年となっています。その3回のうち、1回はブラックマンデー、もう一回はサブプライムバブル崩壊の序曲が舞った(第一次??? パリバショックなど)2007年です(あれでプラスリターンだったというのもすごい)。
ギリシャの破綻やアメリカ景気の2番底などいろいろ取り沙汰されていますが、個人的な見解では相当悲観的な見通しを織り込んだように思えます。
これから想定外の出来事(ギリシャの破綻がイタリアまで連鎖反応し独仏伊の銀行が相次ぎ破綻など)が起こらない限り、せめてマイナスリターンは避けられるような気がしております。もっとも来年の相場はまったく白紙ですけど。
ちなみに4年目は21回中17勝4敗でプラスリターンが多く、平均で+9%となっています。前回2008年のサブプライム崩壊で▲38.5%となったのが大きく足を引っ張っています(08年が無ければ13.4%の2桁リターン)。
大統領は就任後にもっとも力があるので、中間選挙前に目玉法案を可決することに全力を上げるそうです(今回も医療制度改革法案や金融制度改革法案などを2年目までに仕上げた)。
市場は、規制強化のような財産権の自由が失われる法案を嫌うため、就任1・2年目はあまりリターンもよくないようです。 一方、3年目となれば、大統領サイドも再任または「次の選挙」への布石を打つため、市場よりの政策を打ち出しやすいといわれています。今回も給与減税とかを打ちました。 さらに、市場側も大統領の手の内が理解できるようになるため、サプライズが少なくなるようです。
そういった政治と市場のコミュニケーションが出来てくるのが3年目ということのようです。 今年は夏場に、債務上限の枠組みでオバマのリーダーシップ欠如が問題視され、さらに米国債AAA陥落などが起こりました。 最近では「バフェット増税」を議論しだすなど、アンチ市場的な議論がささやかれていますが、どうなるでしょうか? 一方、FRBが追加緩和策を打ち出す(オペレーションツイスト)との観測が大勢を占めています(空振りは無いでしょう。円高要因ですね)。
相場の論点はもはや失業率や不動産価格(多少の下落では影響ないと思う)ではないような気がしますけど。
まあ、そんなに悲観しなくてもいいだろう、という程度の話ですね。結局。 応援よろしくお願いします。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/09/19 11:12:10 AM
コメント(0) | コメントを書く
[投資一般] カテゴリの最新記事
|