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カテゴリ:おらが村
「私の事、ホントに愛してるの?
もう愛情がないのなら、それは仕方がないわ。 でもね、忘れられる女はもっと悲しいものよ」 20数年前、ボクにそんな台詞を残して、彼女は去っていきました。 彼女にその台詞を吐かせた理由は、ボクが「誕生日を忘れた」からです。 前日までは、覚えていました。 確かに覚えていましたし、誕生日の当日は、こうしてああして、 こうすればこうなって、その次はコレで驚かせて・・・と 綿密な計画をマメなボクは練っていたくらいでした。 ところが、当日、スコンとそれが頭の中から抜けたのです。 これはショックでした。 忘れるはずのない事が急に欠落してしまう感覚にとても焦りました。 「大丈夫か?いや、大丈夫じゃない!」と自問自答をし 脳の検査に病院にいってみようか?と思ったくらいです。 愛情が薄れたか?と聞かれると、少しは認める部分はあります。 でも確かにそれは彼女も言う通り、仕方がない事だとボクも思います。 でも、誕生日を忘れるのは、それとは全く別の事のような気がします。 「ハート」の問題ではなく、「脳」の問題ではないかと・・・。 結局、病院にはいかず、彼女とはそのまま疎遠になりました。 その後、幸いにも「脳」の方に特に異常を感じる事もなく日々を過ごす訳ですが ある日、ついに同じ感覚の出来事が起こりました。 今度はマンションのオートロックの暗証番号を忘れてしまいました。 たった4ケタの数字です。1時間ほど散歩して、いざ入ろうと思ったら どうしても暗証番号が思い出せない。 マンション側で設定した不規則な番号ではあるのですが これもかなりショックでした。 その時は、いつも仕事をお願いしていた「バイク便屋さん」に連絡して 事なきを得ました。留守の時などに部屋の前まできてもらい、ドアのポストに 書類を入れてもらったりする事があったので、番号を教えていました。 「もしもし超スピード便(仮名)さんですか?ごんぞうです。」 『はい。いつもありがとうございます』 「実は・・・マンションの暗証番号教えていただきたいのですが」 『はいはい。ちょっとお待ち下さい。・・・お待たせしました。●●●●です』 「ありがとうございます」 『どうされたのですか?』 「いや。なんか急に思い出せなくなってしまって。もうあかんねぇ」 『あはは。そうですかぁ。いやいや良く有る事ですって』 実はこの時は少し違う部分でもちょっとショックだったのですが それは超スピード便の社長に番号を聞いた時 「あ!そやそや!」と思わなかったのです。 まるで初めて聞いた番号で、逆に「そうやったっけ?」と思ったくらいでした。 もちろんその番号でドアは開きました。 凄いショックな記憶の欠落ですが、 義母愛子がいみじくも昨夜こんな話をしておりました。 地下駐車場に車を置いて買物をして、帰ろうと思って戻ってみると車がない! 駐車場のガードマンさんを3人も巻き込んでの大騒ぎ。 するとばあさん、ふと気づき「あ!今日は娘の車で来たんだ」・・・ 同じような話で「あ!今日は違う駐車場に停めたんだ」・・・てのもあるそうです。 上には上がいるってことで少しは楽な気分になりますが。。。 最近では「体操」も「ジュース」もたくさん出来なくなりました。 それらのショックの度合いが薄れていっております。 夏の暑い午後に。 練乳みたいな白い甘いのんをかけて杏仁豆腐でも食べましょか? で。タイトル「誕生日」てか「ボケのはじまり」の方がいいですな? グッドラック。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.08.20 15:29:01
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