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ほぼ満席状態の昼下がりの蕎麦屋。
20代の男性3人の席に、店員のおばさんが 出来上がったそばを運んできました。 「お待ちどうさま。カレー南蛮はどちら様ですか?』 3人のうちの誰かが返事をするだろうと店内中が思っていたら 意外にも3人は顔を見合わすばかり。 それぞれにお前か?とばかりに 指をさしあったりして確認していますが どうも注文をしていないようです。 その様子を見て、てっきりおばさんが注文かあるいはテーブルを 間違ったのだろうとまたまた私も含めて店中が思いました。 おばさんは店内をぐるりと見渡したあと バツが悪そうに調理場に消えて行きました。 すると3人組のうちの一人が 「あ! まさかおばさん、カレイとカレー間違えたんじゃないだろうね?」 と二人にニヤリとしながら 『カレイ』と『カレー』を正しく発音しながら話しかけました。 一瞬の沈黙のあと、今度は二人が顔を見合わせ反論しました。 「ハァ? カレーを魚のカレイと思ったの?」 「信じられんし~。ここ蕎麦屋だよ」 二人の反応に狼狽する彼。思わず失笑が溢れかえる店内。 一気に和気あいあいな雰囲気になりました。 無事に再登場の『カレー南蛮』は『カレイ南蛮』を頼んだ彼の元に そのあと、残りの二人には『天ぷらそば』と『にしんそば』が届きました。 いろいろ想像させらましたが魚つながりで 『にしんそば』ありきの『カレイ南蛮』だったのでしょうか? 「お前がにしんなら俺はカレイにしようか?」みたいな。 それとも家にお魚の『南蛮漬け』が上手な母親が居て 『カレイの南蛮漬け定食』のようなものを想像していたのでしょうか? ちなみに何と表記されているのか気になってメニューを開いてみますと 『かれい南蛮』と書かれていました。 確かに微妙です。 何故『かれー』じゃなく『かれい』なんでしょ? しかも何故ひらがな(笑)? 蕎麦屋だから? そのあんちゃんだけでなく蕎麦屋も悪いなぁー。 それにしても『南蛮漬け』で舌の準備ができていたであろうに そこへ「カレー南蛮』って(笑) 注文が違うとも言い切れないところがあり なんとも歯がゆい思いをしているかと思いきや 彼、美味しそうに完食していました。 若い頃ってのはこういう失敗がいっぱいあった気がします。 物を知らないゆえの、そして経験不足による『賜物』なのかも。 こういうシアワセは60過ぎるとなかなかなさそうだけど ひとつずつ拾っていくのもいいかもしれないなぁー。 と思う60歳の誕生日です。 2016.2.29 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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