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カテゴリ:仕事
本日もありがたく仕事は超多忙を極めた。
最後のお客さんはマイアミの某公立大学の組合の長を長年勤めている一風奇人な教授。 この人は経済学を教えてるんだが、アジア学にも深い造詣がありいつもオモシロイ話を権造にしてくれる。ヘアスタイルはいたってシンプルでカット自体は15分ほどで済んでしまうので時間の大半はおしゃべりタイムとなる。 面白い事に予約の電話をしてくる時も例えば30分だけ時間が空いていたとしてもいつも必ず45分時間をとっているので鉄の女クラウディアが『30分しか空いてないけど、多分大丈夫だと思うから予約しておこうか?』と言っても『45分じゃないと権造と充分話が出来ないから断る。』とあっさり他の日にする。コレが結構続いたときにクラウディアが『アナタは髪を切りにくるの?それともお喋りしにくるの?』と聞いてみたそうだ。教授曰く『お喋りメインでカットはオマケ』らしい。コレは美容師的にどうなんだろうと思うが、例えオマケでも終わった後にちゃんと鏡を見て、よし!と一言言ってから帰るので一応カットも満足してもらっているんだろう。8年間のお付き合いの教授である。 今日は大抵教授がネタにしたい話は分かってたんだが、知らん顔してチマチマ切ってる権造を見て教授はすでにニヤニヤ顔。 『なにがおかしいのよぅ。』 『いや~、例の話題に触れないでおこうと必死なのが伝わってきて。』 『何のことやらサッパリなんですが~。』 『日本は経済危機より政治危機だな。』 はぁ~~~~~。やっぱり。。。。 その後アル中談義にかなりの時間を潰すことに。。。 この教授はベビーブームよりも前にこの世に誕生し、ヒッピー全盛期にティーンエイジャー時代を過ごし、学生運動に明け暮れた大学生活を送り、職についた後経済学に没頭し、挙句の果てに教授になり、マイアミに来てから働いている某大学では学生時代に取った杵柄で組合のトップに君臨し続け大学側から一番煙たがられている存在である。 夏休みなんかは夫婦揃ってインドやベトナムを放浪してみたり、アジア大好き人間でもある。 ま、アル中談義は見事に権造が捻り潰される感じで惨敗して(あの事件で日本政府の為に教授と戦う気力も術も無く、、)教授的には大喜びな感じであった。 『いや~~~、あれから小泉さんが何だかやたらと動いててね。』 『オーーー!コイズミッ!!(←ある意味すごくコイズミファン。プレスリー博物館で堂々とカメラの前でプレスリーの真似してる姿に魂持っていかれたらしい。)コイズミは元気なのかっ!何をたくらんでいるんだっ!!』 『さぁ~~~。自民党が処分も考えるって言ってた位、ぶっちゃけトークしてるみたい。』 『オオオゥ~!!!ワンダフルッ!!それで、それでっ!!』 『イヤ、最近忙しかったからニュースちゃんとチェックしてない。』 『メールで情報送ってくれっ! アル中騒ぎに、オザワはっ??オザワは反応してるのか?』 『まぁ格好のエサみたいなもんだからね。。。』 『コーメーパーティはっ??(パーティ=party=政党)オオタは何ていってるんだ??』 アル中騒ぎでテンション高いところにマイハニーのコイズミ登場ですっかり舞い上がる教授。さすがにポンポン名前が飛び出してくるのには感心する。 そういえばこっちでも去年定額給付金があったっけ、、と思い教授に効果はあったのか聞いてみた。確か600ドルくらいだったような。。あれもキャッシュフローを促す政策だったはず。 ア~、アレ?みんな借金返したり貯金したりで使う人はあまり居なかったようだな。 そうだよな。ウチも確かカードの返済と家のローンの元金の支払いにあててきれいサッパリ無くなったよな。 あの手のお金はアメリカの場合どんな用途に使うのが教授的には良かったのか聞いてみた。即答で地方の政府機関に振り分けて各州ごとに用途を決めさせて使うのが一番ありがたみのある有効な使い方だ、と言う。 日本の場合でもそうなんだろうか。。。やっぱりこれだけ経済が悪化してると棚ボタのお金って使うよりは仕舞い込んだり返済にまわしたりするよな、心理としては。 こんな話をしてるうちにあっという間に45分終わってしまい、教授は『ゴンゾウ、今日もとても有意義な会話だった。』と鏡で仕上がりをチェックして帰って行った。 しかしまあ、この教授と話す時はボキャブラリー不足を痛感する。政治用語経済用語なんて普段の生活で使わないので分からない言葉があればクドクド遠まわしに説明し向こうに予測してもらって会話が続く感じだ。教授的にはこの権造の遠まわしの説明で正解の言葉の意味を理解してるかどうかを判別するようで違う時はちゃんと直してくれるのでありがたい。 今日は他にも個性派のお客さんが多かったのだが、やっぱりこの仕事ってのは年齢性別関係なく色んなジャンルの人達と話が出来るのも面白い。 日本オタクの高校生から、正気と狂気の狭間に生きる精神科医、サロンのゴシップ集めに余念が無いおばあちゃん、結婚離婚を繰り返すセクシー女史、子育てのプロ中のプロの5人の子供を育てている大先輩のママ、スゴイ怖い経験してる警察官、ギャンブル好きの社長、ゲイの権利獲得の為に活動するゲイの兄ちゃん、権造のストーカーを見事に撃退してくれた私立探偵、そして毎日消えそうな命と共に戦う新生児救命室の看護婦さん。お客さんの数だけ様々な人生があり、毎回カットやカラーの間に聞いている話はたまらない。 そんな事を思いながら今週も無事にお仕事終了。 今日は仕事の後、チビの誕生日パーティに行ってたのでヘロヘロである。 ここ2日、変な時間に寝て変な時間に起きてるので今日は頑張って起きていた。 なので今から速攻寝ます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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