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カテゴリ:雑談
宇宙飛行士の若田さんがISS(国際宇宙ステーション)に到着してから3週間くらいが過ぎた。3ヶ月も滞在するそうで、今までのミッションがシャトルの2週間程度のものだったから本人も『未知の領域に達している』と言っている通りスゴイ経験をしてるようだ。
理系の数学や物理や化学や生物なんて科目はオール苦手な権造だが、この手の宇宙関連の話はなんだかものすごく壮大な感じがしてずっと前から結構好きである。苦手だからこそ、スッゲーなスッゲーなという自分の知識の及ばない事に対する憧れのようなものの裏返しなのかもしれない。 そもそもなんで地球や太陽や他の星があるのかとか、爆発しちゃってガスになるってどー言う事よとか、ブラックホールって入っちゃったらドコに出るのよとか、そもそも宇宙人って居るのかよとか、そういう宇宙自体の話とかから、この地上から北朝鮮のロケットなんて屁のカッパ級の人類の英知を注ぎ込んだロケットを打ち上げて地球の外側に人が住める場所を作るって話だとか、その場所まで乗り物に乗って人が行ったり来たりする話しだとかまで、とにかく話がデカ過ぎるのがたまらなくオモシロイのだ。 昔ロスで大学行ってた頃、必須科目の理系の科目を選ぶ時に、元々大の苦手の科目を英語で授業を受けねばならない過酷な現実を前にして、さて何を取ったものかとかなり悩んだ。 パラパラとその学期の授業の一覧リストの冊子を見てるうちに目に留まったのが『Astronomy』、天文学であった。選ばなければいけなかった必須科目はラボ(laboratory)付きのもの、必須科目なので専門的なレベルでは無いが実験だ何だと講義以外にオマケ付きのものである。 むーーーー。天文学でラボ付って事は、チョー簡単レベルだったらプラネタリウムにでも行くんだろうか、チョーお楽しみレベルだったら天文台とかにフィールドトリップ(遠足みたいなもの)でもするんだろうか、と考えて、当時仲良くしていた中国系2世の女の子と相談して一緒に取ってみる事にした。 このクラスは夜の授業だったのだが、ほとんどが『必須科目だからしょーがないから取ってんだ』という学生と仕事帰りに学位を取得するべく通っている大人達で、教授がやたらとオモシロイ人だったので天文学って知らねーという生徒ばかりにも関わらず非常に楽しい授業となった。週2で3時間ずつだったと思うんだが、最初の半分は教室で講義を面白おかしく聞いていて休憩後はほとんど校舎のてっぺんに上がってみんな寝転びながら幾つか教授が持ってきた望遠鏡を覗いたりしながら後半の講義を聞いていた。毎回、てっぺんに行く度に構内のセキュリティが監視してないといけないようで、ほとんど同じ黒人のおじちゃんだったのだが、この人も毎回校舎のてっぺんで講義を耳の端っこで聞いているうちに楽しくなってきたようで質問は?という教授の問いに後ろの方から手を挙げてみたり洒落っ気のあるおじちゃんで、これまた洒落っ気のある教授は結局教科書をこの人にプレゼントして、学期の真ん中頃からはほとんど生徒と化していた。 コレだけで充分オマケのラボになってたと思うんだが、学期の終わりの頃にチョーお楽しみレベルのフィールドトリップがあった。週末の夕方学校に集合して車で2時間ほど郊外に出て星観測ってものであった。最初は乗り合いにして何台かでつるんで行こうという事だったんだが、結局みんな参加になり結構な人数になったので学生以外のお仕事組の生徒の人たちがお金を出し合ってバスをチャーターしようって事になり全員(25人位だったと思う)一緒にバスで行く事になった。まー、アダルトな夜の遠足って訳である。 東にまっすぐ2時間ほど。 南カリフォルニアは元々海沿いエリアは別として乾燥してる地域である。お隣アリゾナはすでにステキ砂漠地帯。そんな遠くまで行くわけじゃないが郊外に2時間も行ってみるとな~~んにもないような場所である。 名前も忘れちゃったが小さい町があって、教授は毎年そこにフィールドトリップに行ってたようであるが、その町の外れの農場地帯の人と契約?していたらしい。な~~~んにも畑以外に無い場所でバスを止めて、持って行った毛布に包まりながらコーヒー飲んだりお菓子食べたり。やっぱ遠足である。 以前の日記にも書いたアリゾナの砂漠が人生の中で一番スゴイ夜空を見た場所だったが、この場所も中々凄かった。何もさえぎるものが無いという感じでみんなで持っていった懐中電灯なんかを消してみて真っ暗にしてみても上を見上げてる限りは明るい感じすらした。 まぁ、そういう『楽しく興味を持って勉強してみた』という経験も有り、その後もスペースシャトルなんかのニュースを見ると興奮してみたり。 マイアミに来てからいきなり湿地帯エリアに住む事になり湿気たっぷりのこの上空では夜空をちょっと見上げてみるなんて事も無くなったのだが、まだもも造が産まれる前に父造が仕事で日本から団体をこっちに毎年連れて来ていてある年フロリダのケネディスペースセンターにまで来る事になった。 権造の所に近いので母造も一緒にくっ付いてくる事になり、もちろん権造もオーランドから合流して一緒にケネディスペースセンターに行った。 色んな展示物を見て周るのもとても興味深かったんだが、『たまたま』全く知らずに行ったこの時は、シャトル打ち上げの直前だった。 遠くに見える発射台に本物シャトルがすでに設置されていて、感動のサプライズになったんだがやっぱりあんなものを地球の上まで飛ばしちゃう技術はものすごいものだと感嘆した。 そしてもう随分前に転勤になってしまったが以前よく権造の所にカットに来てくれていた日本人のお客さんも居た。 某日本企業の研究室がこの近辺にあり、その人は日本から何かの研究に来ていた。その会社はあのH2ロケットを作った会社でありその人もH2の設計製造の一旦に関わっていた人であった。丁度その人が来てくれる様になるちょっと前に『プロジェクトX』でH2ロケットに携わった人の話を見ていたので、どこにお勤めなのかと聞いてみたときに名前を聞いてハっとして『H2ロケット作ったところじゃないですかっ!!』という事になり毎回色んな話を聞かせてもらった。 やっぱりああいう技術畑の人たちはその道の話となるとまるで子供のようにキラキラとしている。前々回の日記のキラキラ光線は苦手だが、こういうキラキラ光線は浴びてるだけでこちらもキラキラしてくる事になり、一体この2人は何をコーフンして喋ってんだ?と同僚が毎回訝しげに見る中、毎回キラキラキラキラと実に楽しい時間を過ごさせてもらった。 もしかして、、、。権造がものすごい理系脳ミソを持ち、ものすごく努力家で、ものすごい情熱家であったりしたなら、こっちの道に進む人生と言うのもそれまた考えるだけで楽しいかもしれない、なんて思ったりもするが、コレもまた苦手なものに対する憧れなのだろう。 この前のシャトルの打ち上げの時はもも造とニュースを見てたんだが、マミーも宇宙に行きたいかともも造に聞かれて、あったりまえだろ~と答えたものの、閉所恐怖症のイタすぎる三半規管の持ち主なんて、どうあがいても宇宙に行ける訳なんて無い。 ロシアが昔打ち上げた史上初の生物を乗せた宇宙船スプートニク。この時乗っていた生物は1匹の犬であり、元々地上に帰還する事もないスプートニクの狭いキャビンに乗せられてたった1匹で宇宙に行ってしまうなんて、ちょっと感情移入して想像してみただけで息苦しくってどうしようもなく怖くなってしまう。 今はそんな時代に比べると行って帰ってくることが出来ることだけでもスゴイ事であり、更に何ヶ月も宇宙に住んじゃう事も可能な訳だからわずか50年の間に進歩した技術というのは素晴らしいものだ。 若田さんもISS内で個室で寝たりもしているようで、個室っていっても電話ボックスより大きいってくらいの大きさらしいので、権造なんかは中に入っただけで冷や汗がダラダラ出てきそうで、ドアでも閉められたりしたら『ギャーー!!開けてくれぇぇぇ~~!!』と大騒ぎしそうである。 今回そういえば、2度目の宇宙旅行をした宇宙飛行士じゃない『アメリカ在住の実業家』の人もISSに居たそうで、この人はロシアのソユーズでもう帰ってきてるハズだ。 それにしてもこのチャールズなんとかさんのように訓練はみっちり受けたんだろうが一般人でも財力があれば宇宙に行けたりする時代なんだな~と感心する。この人以外にもISSに行った事がある民間人は4人居るそうだ。 そういえば昔、ペプシの缶に『2011年宇宙旅行をプレゼント!』なんて書いてあって応募して当選したら、確か2011年だったと思うんだけど宇宙旅行に行けるはずであった。記憶が確かならあと2年後の話だが、アレはどうなったんだろう。。。 最近は、各国アレコレ打ち上げちゃうので宇宙空間のゴミも悩みの種らしい。10センチ大のものでもISSにぶつかったりすると大変な事になるようで、先月読んだネットのニュースによると2週間に3回もゴミがぶつかる可能性有りとヒヤリとしたそうで、1回目の時なんかはISSの乗組員が緊急脱出用のロシアのソユーズに避難したらしい。3回目は軌道修正して無事だったようだが、研究開発が進むのはいいが地上だけでなく宇宙まで段々汚していってしまうのは人間の悲しいサガである。 今から100年位したら(もっとすぐかも??)お掃除衛星みたいなのが地球の周りのゴミ拾いでもしてるかもしれない。若田さんも『暗黒の闇に浮かぶ地球を見ていると、環境を守らないといけないと感じる。』と言っていたし、ドンドンジャンジャン打ち上げるだけでなく片付けもしないといけない時代に来ていそうである。 なんて事を書いてるうちに気付いたら夜中の2時半である。 いくら明日じゃなかった今日、仕事が休みといえ、チビが春休み中といえ、こりゃイカン。 速攻寝ます。 ごきげんよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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