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のらりくらりと行きたい

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2009年05月03日
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カテゴリ:美容、健康
ここ造はかなり復活し再びアイスノンで無事就寝した。
どれだけ体調悪かろうが後でリバースする事になろうが、メシに対する執着心を失わないでくれるのでありがたい。銀シャリお茶碗半分と味噌汁を完食し、その後好物のパプシクル(アイスキャンデー)まで食べていた。

ふとそんなここ造を見ていて、自分の幼少時代ってデカイ病気とかしたんだろうか、、と記憶を引っくり返してみるもさっぱり浮かばず。相変わらず幼少時代の記憶ってのは思い出しづらくマイ脳みその貧弱さを痛感する思いである。弟造なんかは常人の域を遥かに逸しており、以前に帰国した時に小さい頃の話になり、昔住んでた家の見取り図なんかをチャチャっと描いてみせた時には『弟なんて言ってるが実は歳ごまかしてて権造よりも年上なんじゃなかろうか。』と疑いたくなったのだが、あんなチビの頃の記憶が鮮明にある弟造と幼少時の頃を思い出そうとする度え~~~っとえ~~っと、、と疲労脳に変身する権造の違いは何なんだろうと茂木健一郎氏に尋ねてみたい気分になる。

そんな訳で結局思い出せたマイ病歴というのは至って最近、成人になってからのものであるが、手術経験をしたと言う点で記憶に残っているのは扁桃腺である。

コレはマイアミに来てから数年内だったと思う。
なんだか喉が痛いなぁと思っていたら段々と酷くなってくるのでうがいしたり薬を飲んだりしていたのだが、日が経つにつれ食事を取るのも大変になってきた。ついに喋れないほどに喉がはれてしまって、さらに少々我慢してみたんだがついに全く口が開かなくなって救急に行く事になった。

すでにその時は箸も口に入らない程度にしか口が開かない状態で、全く喋れなくなっていたので、救急到着後に真っ先にしないといけない保険の書類の提出は無言で行い、その時にどうして今日来たのかと聞かれたので、予め持参した紙とペンをカバンから取り出して
『喉が痛いのを放っておいたので口が開かなくなってしまった。全く喋れません。』
と書いて見せた。
口が開かないって書いてんのに、え?ドレドレ?見せて?と暴言を吐くお姉さん。
開かないっていってんだろーが!!!
と『!!!』マーク付きで、再びペンを走らせる権造。
筆談ってものの面倒さというかもどかしさを痛感しているうちに、なんとか窓口の手続きが終わり、どの位待たされたかは覚えてないが、『しゃべれないんだって~?』と看護士の兄ちゃんが呼びに来た。

救急に行った場合、待合室から最初に通されるのは広いスペースにベットが並びカーテンで仕切ってあるだけの所である。そこで体温や血圧を測りながら、救急に来た理由だとか症状だとかを説明するのだが、再び紙とペンが登場。ふんふん、と聞いてくれてた兄ちゃんは最後に一言、
『じゃ、口開けてみて。』
ぐぉるぁあああ~~~~!!!だから口開かないって行ってんだろーーーがっ!!
もー筆談なんてやってる場合じゃないので、んーんー言いながら身振り手振りである。
真剣に口が開かないとやっと理解した兄ちゃんは、ハイ、あ~~んして、の時のヘラみたいなのを取り出して、なんとか権造の口をこじ開けようとする。

突っ込まれるからしょーがないのでそのままにしているも、ヘラをひねってムリヤリあけようとする兄ちゃんに我慢出きずに激しく抵抗し、しょうがないので兄ちゃんもソロソロとヘラを再び突っ込んでみると、大体中が全然見えない訳であるからどこまで突っ込んでみたものか加減が良く分からない。で、突っ込みすぎたようで結局権造がオエっとなってしまって、『あ、わりぃわりぃ。』とヘラを取り出した兄ちゃんはそのまま行ってしまった。
なんたる無駄な行為だったんだろう、とプチ憤慨していると、再びやってきた兄ちゃんがこっち来いと言う。

付いていくと別の部屋に通された。
部屋の真ん中には手術台。で、ドクターなんちゃらです、と自己紹介したドクターと兄ちゃんのほかに数名の看護婦さん。
手術台に寝かされるのかとビビって居たら座れといわれ、ちょこんと座ってみた権造の前に出てきたものは謎の物体。
機械というか機材というか器材というか何というか。とにかく見たことあるようで何だかちょっと違うようでってな物体が登場し、それをおもむろに手に取ったドクターが高らかに宣言した。
『コレで口を今から開きます。』

えええええ????
と心の中で叫ぶ間に、兄ちゃん初めナース達がさっさと権造の顎を押さえ込み、この物体の端っこについてる平らな金具を権造の口に差し込んだ。
そして、、、、。
ギコギコギコギコギコギコ、、、。
要は車がパンクした時に使うジャッキである。アレのミニ版を口の中に突っ込まれ、さらにはギコギコされてしまい、なんだか泣きたい気分の権造。
だがさすがに救急医療。道路わきで車がギコギコ持ち上がっていくように、権造の口もギコギコとむりやりなんだが開いていく。
この位で今日は勘弁してやるサイズに口がやっと開いたので、ドクターなんちゃらはペンライトで中を一瞥すると兄ちゃんに○○持って来い、と指示した。

ほいさっと帰ってきた兄ちゃんの手に光るのは1本のメス。
ひぃぃぃぃ~~~~。
エクスキューズミーと一応ドクターなんちゃらは一言掛けてはくれたものの、インフォームドコンセントのカケラも無く顎をナースにがっつり押さえられて抵抗できない権造の口の中にメスをいきなり突っ込んだ。
直後、サクっ、サクっ、と切れ味抜群の音が2回。メスをすぐにチューブの先に口が付いてる別マシーンに持ち替えて、ウィ~~~ンと音がするチューブを権造の無抵抗な口に突っ込んだ。
ガガガガーーーーと何やら口の中をかき回されて気付いたのだが、この別マシーンは吸引機である。得体の知れないものを吸い出され、その後やっとギコギコを外してもらい無抵抗から開放された。
どうやらとんでもないレベルに化膿していたようで、一気に喉の両側を麻酔も何も無しにサクっとやられてしまったようだ。が、とんでもレベルを証明するかのようにサクっと来たときの痛みは全くなかった。
応急処置でとりあえず膿みを出したので、ちょっとはラクになるだろうが、コレは確実に切っちゃったほうがいいから、このまま手術の手続きをして帰るようにと言われ、訳のわからぬうちに10日後に手術となった。扁桃腺であろうと目星はつけていたんだが、こういう医学用語と言うのは何年住んでも経験しない限り英単語を知っている確率は少ない。
結局、書類に書いてあった『tonsils』って単語を家で確認してやっと100%理解出来た次第である。

サクっとガガガーをやってもらったおかげで口は何とか食事が出来るくらいに開く様になり、抗生物質を飲まないといけないのでムリヤリ食べ物を流し込み、数日後には普通に喋れるようになったので実家に電話して聞いてみた。
『あ~~、そーいや、アンタは小ちゃい頃からよう熱出しとったしなぁ~。扁桃腺なんて切ってしもたら毒が全身に回るしなぁ~。ど~なんやろなぁ~。』
と何ともどっちがいいのか判断しづらいコメントを家人より頂き、ま~どっちにしても手術の日程も決まっているし、万が一再びノーコメントハンスト状態に陥る事だけはどうしても避けたい。結局そのままゴーって事で、前日にもう一度病院に行き、血液検査やその後の状態をチェックしてもらい、次の日朝一で手術と相成った。

当日。
自分でドライブして病院に向かってしまった権造。麻酔するし術後の運転は禁止されているというので、作造に迎えに来てくれるように電話をし、いよいよ手術になった。
最初にどっちゃりアレコレサインする書類があり、ここにイニシャル、ここにサイン、とかなり事務的に進んでいく。ふと目に留まった書類が麻酔の同意書だったので文面も短いしサラっと全部読んでみたら、私はもし麻酔にトラブルがあり命を落とす事になっても文句を言いませんって言う文章まで書いてある。
一旦マジ読みしてしまうとかなり恐ろしい事が書いてあり、思わず担当しててくれたおばさんに『コレって、、。結構怖い事書いてあるよね。』と洩らすと、あ~マジ読みするからよ~。アナタなんて扁桃腺でしょ?楽勝だから大丈夫だって~というかなり他人事お気楽状態な返事が返ってきた。ま、医療訴訟を防ぐ為に絶対にサインしないと手術してもらえない箇所なので、サラサラっと全部サインしたのだが、他にも遺言の欄だとか植物状態になった時の延命を希望するかしないかとかの欄もあり、一旦始まったマジ読みは止まる気配も無くどんどん恐ろしいモードに突入していった。

恐怖の書類の後は個室に移って前日に続き健康チェックした後、麻酔の為の点滴が始まる。
もうこうなっちゃ~しょうがない、と潔くまな板の上の鯉に変身して、じゃあ麻酔を点滴に入れるからね、とナースが麻酔薬を点滴に入れた後、記憶では8辺りまで数えたんだがそのままプッツリと意識が無くなった。

次に目が覚めたときは再び個室の中だった。
ナースが早速やってきてアレコレチェックした後、トレイを持ってきた。
乗っているのはヨーグルト、ゼリー、ジュース、アイスクリーム。だったと思う。
とりあえず片っ端から食べれるものを食べちゃってね。全部食べたら帰っていい、との事。
さっき麻酔から醒めたばっかりなんですが、、と思ったが食べないと帰してくれなさそうなので食べてみる。
が、ふと今口の中ってどんな状態なんだろうと疑問に思い、トイレ行きたいと断って部屋の中のトイレに行ったついでに鏡で口をあ~んして中を覗いてみた。

。。。。。。。。。
こんな状態でモノ食っちゃったらリスやハムスターよりもほっぺ付近に食い物を溜め込めるんじゃないかと思うくらい奥の方の両側がぼっかりとえぐれている。
あのーーー。こんな穴開いてて食料放り込んで大丈夫ですかとナースに問うと、柔らかいから大丈夫だって、すぐにふさがるって、とまたしても他人事お気楽状態な返答が。
恐々ながらも結局ゼリー以外は全部食べてみた。ゼリーは絶対に落とし穴行きなので断る、と食べるのを拒否すると、ま、いっか、と帰っていいというので迎えに来てもらって帰宅。
ナースに聞いたら結局手術自体は15分くらいだったそうだ。
なので朝一に病院に行きひる頃には帰宅。あっという間であった。

その後、1週間ほどは固形のものを食べられないので、のびのびの麺や雑炊なんかで食いつないでいたが、落とし穴の状態を毎日あ~んと観察していて、その回復の早さには我が身ながら感心した。日に日に穴がふさがっていくのが見ていて分かり、10日後くらいにはほぼ普通に戻っていた。すごいものである。

あれからかなりの年月が経つが、扁桃腺を取ったことにより果たして『毒が体にまわる』ようになったのか。良くわかんないが、体の中にあるものは一応理由があってそこにある訳だから扁桃腺を撤去した事により体のどこかに負担がかかっているのかもしれない。ま、分からないレベルなので権造の場合はやっぱりとってよかったと思う。

マイ病歴の中、痛さ度ダントツナンバーワンはなんといっても去年の腎臓結石であった。気を失うくらいの痛みと言うのは壮絶で陣痛なんぞナンジャラホイって感じである。
キモい度ナンバーワンはもも造の妊娠後期になったPUPPP(妊娠性痒疹)。コレは描写してしまうと100人中100人が気持ち悪くなると思うので書かないが、我慢出きずに赤ちゃんを早めに出しちゃうという人が多いというのも頷けた。
後は何かあったっけ。親知らずなんぞはこれらに比べると小粒であり取るに足りない感じである。

ま、健康には注意して。なるべく病院通いは定期健診だけでお願いしたいものだ。

ここ造はコレをリビングで書いてる途中に一度起きてきた。ちょっとまだ熱っぽいが薬無しで夜を越してみようと思う。
また起きる可能性大なので、権造も寝れるうちに寝なければ。
くだらない事を長々と書いてないで。

では。





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最終更新日  2009年05月03日 15時00分01秒
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