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テーマ:ニュース(100218)
カテゴリ:外から見た日本について
『核の傘』という言葉は『同盟国や第三国に対する核攻撃を核の力によって抑止すること』であるが、16日に行われる米韓の首脳会談で米国から韓国への『核の傘』提供が文書化される方向らしい。
北朝鮮の最近の動向を踏まえて、中国が何も行動を起こさない場合、日本や韓国の核武装化を恐れてアメリカが先に釘をさしておくようだ。日本に対しても同じでありすでに核の傘を含めた防護義務を果たすとくどい程強調しているのと同じである。 この核の傘というものはギリギリな線上の策だと思う。 自国に対する攻撃に対しての報復攻撃をするという威嚇ではなく、同盟国や第三国への攻撃に対して報復すると言う威嚇な訳で、万が一実際に攻撃があった場合、どちらにしてもアメリカはかなりな被害をこうむるはずだ。 攻撃が行われた場合、有言実行で相手国に核兵器をぶち込むと言う事は、その後もしくは同時に想定される自国への報復攻撃を覚悟しないといけない訳で最悪の場合はアメリカの都市に核が落っこちてくる可能性だってあるはずだ。 逆に核を持って報復するという威嚇だけで実際報復行動をとらない場合は他国からの信頼は一切失いアメリカの保っていた威厳と言うのはあっという間に失墜する。 オバマ大統領としては以前行った『全核兵器の廃絶』の大スピーチの手前、これ以上核兵器保持国が増えるのはどうしても押さえたいところであるし、それ以前に日韓の核兵器保有化なんて話は対アジア政策上かなりな脅威になるのだろう。 日本の場合は、幾ら最近無理に捻じ曲げて解釈してアチコチに自衛隊を派遣したりしていても憲法上武力の放棄をうたっているわけで核兵器保持などトンデモナイ話だと思うが、最近アソーさんが『戦うべき時は戦わねばならない!』とすごい発言をしてしまっている。 新聞には『制裁強化などで圧力を強める姿勢を強調した』と注意書き?が書いてあったものの実際演説を聞いた人は戦争か??とビックリした人も多いのではないかと思う。 権造は核兵器なんてものは絶対にこの世から消えてなくなって欲しいと思うので、『自衛の為なら核兵器もアリ』と言った某元首相が途中で政権の座を放り出したときには呆れたと同時に安心したりもしたのだが、唯一の被爆国としても核兵器をもつという事は絶対にやめてほしいと思う。 かといってもし核が飛んできたとき何もせずに攻撃されっぱなしというのも耐え難い。 この前の飛翔体騒ぎの時にアチコチに設置されたなんちゃらミサイルは実際のところ打ち落とせる可能性というのはものすごく低かったそうだ。自衛としてよりも『何もしないと国民からのバッシングがコワイ』的パフォーマンスだったという人も多く居るが、アレが有事の際に出来る精一杯の自衛だとしたら自衛隊って???と首を傾げたくなる。 無意味な戦争の為に無意味に後方支援として莫大な予算を突っ込んで他国の戦闘機や空母の為に『撃ってくるまで撃っちゃダメ』な兵士をパシリとして戦場に送り出したりするよりも、いざ有事の際に本当に自国を守れる技術や体制を作って欲しいと思うものだ。 後はやっぱりもっと成熟した外交手腕を持って欲しいと思う。 アレ?確か『外交のアソー』とか言われてたのではなかったか。。。 毎回毎回思うのが6カ国協議の場に必ず日本が持ち込む拉致問題。 最初に言っておくが拉致というものは絶対に許してはいけないし拉致された人たちは全員キッチリ揃って日本に帰ってこれるよう政府は出来る限りのことをするべきだ。 ただ、こういう自国の問題を6カ国が共通した議題に対して話し合う場に持ち込むと言うのは、ものすごく低レベルな例えにしてみれば、友達6人でマックに食べに行こうと言ってるのに、僕はマックのポテトは好きだけどバーガーはバーガーキングが食べたいから、悪いけど僕だけワッパージュニアを買ってマックに持ち込むよ。と言ってるようなものである。 本来、拉致問題とは被害にあった国同士が団結して取り組んだりするべきで、核問題を話し合う場でついでにコレも入れてくれと放り込むものではない。それ以前に日朝二国間で堂々と話し合えるような体制を作るべきであったと思う。拉致された人たちも日本でひたすら待ち続ける家族達も長い年月が経ってしまいみんなが元気で再会出来るうちに再会して欲しいと心から思う。が、政府は二国で話し合える場を作り出すスキルも無く結局他国に訴えるだけで北朝鮮に直接働きかけているようには見えない。6カ国、すなわち、アメリカ、韓国、中国、ロシア、日本、北朝鮮であるが、この国の中で直接北朝鮮とのチャンネルを持たないのは日本だけである。だったらこの国々に働きかけて橋渡しをしてもらって直接日本独自の外交カードを持って交渉に行ったほうがアチラにはなめられないと思うのだが。 今、アメリカのケーブルテレビの記者2人が北朝鮮に拘束されていて、元々北朝鮮内に許可無く進入してしまったからだと記憶しているが(違った??)、過去に拘束された外国人には例を見ない裁判による判決『12年間の強制労働』を言い渡され、今アメリカは対応に追われている。 基本的に『人道的見地』と『政治的見地』をスッパリ建前上分けているアメリカは、この記者2人の職場であるケーブルテレビ会社の会長でもあるゴアを引っ張り出してきて、この人にあくまで政府の代表ではなく個人的人道的な名目で北朝鮮に送り込んで交渉するようだ。北朝鮮はこの2人を外交カードとして利用するだろうと言われていて、安全保障問題などの交渉を持ち出してくると見られているが、『あくまで政府代表ではなく個人として行ってもらう。』とクリントンも言っているし、水面下では色々あるのだろうが無事に2人を解放できるのかどうか見守りたいところである。 『核の傘』というのは『脅迫』という事であり相手が同等な立場において初めて成立するもので、相手が『核を打ち込まれてもどうってことない』という思想であったり、『ウチは失うものなんて無いから攻撃されたって平気』という衰退した国であったりする場合は効果が無い。 考えてみれば外交というのも同等であることが大事であり、そして同盟国、特に友好国と言われる国だと同等であるという事は大切な意味を持つ。 そう考えた場合、日本って『オトモダチ』は居るんだろうか。 中国と北朝鮮というのは国の規模は違うけど、お互いわりと対等である友好国だと思う。 そんな風に考えるとアメリカの同盟国、友好国というと日本ではなくイギリスである。立場が対等だからだ。 韓国と日本の場合、立場は対等であるがオトモダチとは言えない。 オトモダチだよ~と言っているが本当はオトモダチだと思っていない人と真の友達になったり、うまく友達になれるだろうかと思ってる人とオトモダチになったり。そういうのが外交であり、日本もオトモダチが出来るようなスキルを持って欲しいと思う。 そんな事を考えていたら数日振りに夜更かしになった。 今から速攻で寝ます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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