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カテゴリ:外から見た日本について
昨日はグチグチとお見苦しい日記になってしまったので、今日はビバ!ジャパンと誉めてみたい。
ここ何年か、イヤな思いなんぞした事が無い帰国であるが(あ、空港ではブチ切れた事があったっけ)こうなってくると日本に観光に行くガイジン気分なのかもしれない。住んでみると日々の暮らしの中でカチンと来たりイライラの極地に達する事もあるのだろうが、数週間滞在してみるとまさに天国である。 交通機関が時間通りに動いているというのも、これまたあったり前の話かもしれないが、時刻表の目的は?と問いたくなるような交通事情のアメリカだと奇跡のような気分になる。 コレは以前日本に行った事のあるこちらの人なら誰でも愕然としてしまうようで、更にホームに描かれている線上に整然と乗客が並び、到着した電車がピタリと線上にドアを横付けして停車するのは神のなせる業に近いらしい。そして中には『ゴンゾウ!あのハイテクトレインは凄いよな!』と電車自体がハイテクでコンピューター制御かなんかで定位置にピタリと止めると思ってる人も居る。なので、アレは運転手の人が細心の注意を払い電車を運転してピタリとやってるんだよ、と言うと、オーーーマイガーーーッ!!となるわけだ。時にはとても悲しい事故も起きてしまうんだよ、、と言って初めて、オ~~、人が運転してるわけだからな、、と思うようだが、列車が数分遅れるとアナウンスがあるとか、乗り換えの時に便利なようにあらかじめ電車の何両目に乗るとか決めてる人も多いんだよとか教えてあげると まるで月に居るウサギを眺めているがごとくのホエェェ~~っとした目をして日本の規則正しさや緻密に計算された合理性を想像している様子である。 そしてサービス業に携わる人は殆どの人が丁寧かつ親切であり、権造のような半ガイジンの傍若無人な振る舞いにも実に誠実に対応してくれる。 いつの帰国だったか。 デパートに行って欲しい服を物色していた。普段こっちで買い物する時は『後で合わなかったら返品すりゃーいーや。』てなもので元々面倒な手間は出来るだけ省きたい権造としてはめったに試着というものをした事が無い。が、返品自体が御無礼行為に相当するのではとつい考えてしまう日本のショッピングの場合、ジーンズやパンツなどジャストフィットを望むものはついつい『後で返しづらいから一応試着してみよう。』となる。 このときは何を物色してたのかは失念してしまったが、サイズの違うのを数枚貰って売り場の端の一段高くなってる試着室に入った。 入ったのはいいのだが、マイ服を脱ぎにかかった時に外から声が掛かる。 『あの、お客様、、。』 いかがですか?と聞くにはちょっと早すぎるだろうと、サービス早すぎ~と苦笑すると、 『大変申し訳ありませんが、試着室の中は土足はご遠慮いただいております、、、。』 と非常に大変申し訳なさそうなお姉さんの声が。 ああぁぁぁぁ~~。ガイジン、ガイジンだ~~~。 やっちまった、とウッカリアメリカンな自分を呪い、とっさに言い訳も思いつかず、結局、 『そ、そうでしたね。スミマセン。非常にうっかりしておりました、、。』 と半脱ぎ状態でカーテンを細く開け、靴だけソロソロと下に置いた。 結局、気分的に恥ずかしい度目一杯になり試着どころではなかったし、それでも着てみるとなんてこた~ない、全く似合わなかったのだが、自分が恥ずかしいというよりも、お姉さんにあんな間抜けな事を言わせてしまって申し訳なく思う気持ちの方が強く、結局その対して似合わない服を、更に姑息な事に『さりげなく帰国者を装う為に』アメリカのクレジットカードで支払った。 見た事もないヘンテコVISAカードをじぃっと見てお姉さんが一言。 『あ、海外のカードですね。海外にお住まいなんですね~。』 スルドイ!だから試着室に土足で入り込むわけです!と心の中で叫びつつ、ウンウンウンウンと秒速3回くらいですばやくうなづくとお姉さんはニコリと笑ってカードと商品を手に去っていった。 心の中じゃ、なんじゃ?このアマ?土足でドカドカ上がりやがって、ドコの田舎もんかドコのアホか?と思っていたかもしれないが、秒速3回でうなづく権造に、クスリでもなく、プププッでもなく、もちろんブハッでもなく、実に気分のいいニコリスマイルを投げかけてくれる自制心は実に素晴らしい。 この売り場の人達には更にご迷惑をかける事も多く、ココのデパートじゃアメリカのクレジットカードが使えたのだが、近年更に『海外のカードが使えない』店が多い。 今年はそれを踏まえてキャッシュを持ち歩く事も多かったのだが、去年もおととしもカードを出すたびにレジの所でじぃ~~っとカードを通す機械をやや困惑した顔で睨み、こっちは『あ~、また多分使用不可能とか機械に出てきてんだろうな~。』位に思っていたのだが、顔を上げてこっちを見るときにはニコリスマイルで、先手を打って『海外のカードが使えないんだったら現金で払いますけど。』という権造に『ああ、そう言う事なんですね。では銀行の方に承認貰いますので少々お待ちください。』とわざわざ毎回銀行に電話して問い合わせてくれる人がほとんどだった。そして面倒な電話の問い合わせを時間を掛けてやってくれて戻ってきたときには『申し訳ありません。大変お待たせしました。承認番号を貰ったのでカードのお支払いで結構ですよ。』とこっちが謝る前に謝り、キャッシュでもいいですよと言ってるのにカードを通してくれる。 間違いなくこちらの場合だと、『無理です。別のカードか現金で。』と一言でバッサリ斬られるだけでオシマイなのにこの『あくまでお客さん優先』態度の仕事っぷりには毎回脱帽させられた。 同じ飛行機会社でもアメリカと日本の会社では言うまでも無く雲泥の差がある。 今回、行きがAA・アメリカン航空、帰りがJALを使ったのだが、荷物を上の棚にあげるのに手伝ってくれと頼んでも、腰が痛いからイヤだ、と断るAA(去年の出来事)に対して、久々に乗ったJALの人達は『マイルでタダ乗りなのにここまでやってもらってスミマセン。』と言いたくなる位至れり尽くせりであった。 まず。 座席に座った途端にイケメンFAのお兄さんが権造の所にやってくる。チビ達と権造の顔を確認した後、 『本日はよろしくお願い致します。』 といきなりニッコリ挨拶されて、え?と権造はその端正な顔に見とれると共に謎の挨拶の意味が分からなかった。周りの乗客にはこんにちはだの普通の挨拶をしているのに、どうして権造にはよろしくお願致しますなんだろう、、とかなり前向きにウキウキしていたのだが、しばらくするともう一人ベテラン女性のFAがやってきてやっぱり座席を確認した後 『こんにちは。本日はよろしくお願い致します。』 AAだったらマイルで姑息にチケット取ったいやみだろうか、なんて思うかもしれないが、JALのこのご挨拶の意味はなんだろうとこの2人を観察していると、どうやら子連れで飛行機に乗る家族に挨拶しているようだ。 素晴らしい。実に素晴らしい。 帰りの便は権造&チビ2人であったので、チビのご機嫌次第ではイラつくフライトになるかもしれない。でも、最初にああいう風に声を掛けてもらって顔を見せてもらえば何か欲しいときやお願いするときにこちらとしても向こうに声が掛けやすくなる。 そして素晴らしいの第一印象通り、この人達は通るたびに声を掛けてくれて、チビが起きてるとオモチャの入ったバスケットを持ってきてくれて、絵本をお持ちしましょうか?と聞いてくれて、チビがグタグタになってると折り紙であんぱんまんとメロンパンナちゃんを作ってくれて座席の前に貼ってくれて、折角のキッズミールを前にチビが爆睡してたら手付かずで下げてもらった後にパンやドリンクやお菓子など後で目が覚めたときに食べられるようなものだけ袋に入れて持ってきてくれて、ああ他にも眠れない権造のとこに頼んでも無いのにお茶を出してくれたり、頼んでも無いのに余分に枕をチビにくれたり、、、。 JALの唯一の難点は飛行機の機体で、もうちょっとゆったりしたAAのボーイング777がお気に入りでコレだけが唯一、ホントに唯一ひとことお願いしたい部分である。 日本はサービス業だけでなく、コレすごいよなと感じるモノも多い。 過去に何度か別の日記に書いたことがあったが、トイレの『音姫』しかり、ベラベラ喋る炊飯器やナビもしかり。 権造が今使ってる炊飯器なんてロスから持ってきたものだからカレコレ17年くらい使っているが、このMade in Japanの炊飯器の長持ちっぷりもある意味凄い。が、もちろん喋るなんて高度な技があるわけでもなく、実家で夜寝る前に母造がピピっとボタンを押すと『○時○分、予約を完了しました。』って喋ったり、『うまみ保温を設定しました。』なんて聞こえてきたりすると、さすがに炊飯中にフタがパカっと開いてきたりするようになったマイ炊飯器もそろそろ買い換えたくなってくる。 音姫にしたって、一体どのくらいの人が使っているものなのかは分からないが、こんな『無くてもいいような余分なサービス』が堂々といたる所に設置されてるのは凄い事だ。 過去にもも造が駅のトイレでこの音符のマークの付いた音姫のボタンを指差し、『ミュージックトイレ? ホワットイズディスフォー??』と首をかしげて押してみると更に悩み続けたこの音姫。権造的には『よっしゃ今からチッチしますよ。』と周りの個室の使用客に声高らかに宣言してるようで使うほうが恥ずかしい気がするのと、ジャージャーボチャボチャ音に慣れきっている半アメリカ的感覚ゆえに全く気にせずおおっぴらにジャージャーやってしまう訳だが、コレは過去に日本に行った人からもアレって何?と聞かれるアイテムの一つである。 過去に一度も日本に行った事が無いのにリサーチ好きでかなり日本通な権造のお客さんによると。 外国人が日本に行って一番ビックリランキングのトップは『自動販売機と携帯』だそうだ。コレもハイテク日本を代表する立派なアイテムだと思う。 そして彼が言うには今一番外国人が口コミで知り行ってみたい場所、日本で言えば『地球の歩き方』のようなガイドブックに今一番ホットな場所として載っている場所というのは。 『ゴンゾウ、スガ~モゥって知ってるか?』 スガ~モゥ。そうスガモ=巣鴨である。 メトロポリタントキオに位置するオールドトラディショナルタウンでグランパやグランマが経営する低価格のホテルでこの値段ではまず味わえないような最高のホスピタリティを体験する、とか何とか書いてあるらしい。そしてスガ~モゥに滞在すると大抵リピーターになるそうだ。 なるほどな~。 なんだか分かる気がする。 もも造は戻ってきてから何度もば~ばに会いたいと泣いている。 そしてすでに今度はいつジャパンに行くのかと聞いてくるだけではなく、ジャパンに住みたいとまで言い出した。 だったらニホンゴ頑張ってちゃんと勉強しろよ、と言ったのだが、住んでみるときっと大変さは変わらない(アメリカサービス業の酷さは別として)と思うのだが、アイラブジャパンな気持ちを持っててくれるのは嬉しいものだ。 他にも質が違いすぎるものに『ガチャガチャ』を個人的に挙げたい。 50セント入れてガチャガチャして開けた瞬間ぶっ壊れるショボいオモチャなんてイヤだと思う人も、日本のガチャガチャは大事に扱えば何年も遊べるオモチャばかりだが200円や300円はあっという間に高額ばら撒いてしまうのでどうも危険だと思う人も、チビの分ではなく自分の分で10個以上もガチャガチャしちゃった権造って何よ?と思う人も、クリックよろしくお願いします。 ↓↓↓ にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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