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テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:アメリカ生活
日本で暮らしてたよりもアメリカに暮らしてるほうが長くなってから5年が経つ。
(↑コレを読んでいったい何歳なんだ?と頭の中で計算してみる人っているんだろうか。) こんなに長々住んでいても唯一変わらない習慣というのが食習慣である。 コレは権造にとって生命の維持という肉体的な最重要事項だけでなく、アイデンティティの維持という精神的な最重要事項でもある。 なんて書いてみるとものすごく尊い意思の元に守っている習慣のようであるが、要は『コメを食べないと力が出ない。』って事である。 アメリカに来てから1年半ほど、権造は2つのアメリカ人ホストファミリーと暮らしていた。最初の夫婦は老夫婦。次の夫婦は働き盛りの共働き夫婦。 それ以降からは人生初の一人暮らしに始まり実に色んな場所に住み今に至っている訳だが、この最初の1年半と言うのは、とにかく今までの食生活を引っくり返すものであった。 最初のホストファミリーの老夫婦は、バス通学してた権造が大学から帰ってくると必ずご飯を作ってくれて毎日朝食と夕食を共にしていた。 朝はトーストとスクランブルエッグだとか典型的なブレックファストを食べていたのだが、ディナーがどうしても我慢できない。 ご飯を作ってもらって文句言うなんてとても出来た身分ではないし、いつも権造の事を大事に考えてくれる老夫婦だったので、むー今日も、、と思いながらも毎日残さず綺麗に食べていた。 この人達のディナーの習慣とは、、、。 まずチキンだったらチキンを丸ごと土曜日に買ってくる。そして日曜日に茹でるなりオーブンで焼くなりとにかく1羽を丸ごと調理する。そしてその後1週間そのチキンがディナーの食卓にちょっとずつ並ぶという物だ。 日曜日: チキンのパスタ 月曜日: チキンサンドイッチ 火曜日: チキンのソースがけ 水曜日: チキンスープ 木曜日: チキンソテー 金曜日: またチキンパスタ 土曜日: チキンパイ ってな感じだ。 このメインの食材は次の週にはビーフの塊肉であったりターキー一羽だったりする。 最初の頃は一体一つの食材でどれだけレパートリーがあるんだろうと感心しながら毎日食べた。が、基本的にサイドディッシュがあるわけではなく、パスタだったらパスタがド~~ン、スープだったら大皿スープド~~ンにパンが一切れ、というメニュー。一汁三菜と言う言葉もあるカルチャーで育った者としてはず~~っと一皿だけを食べ続ける毎日の夕食がなんだか物足りないしバランスが良くないのでは、、と心配になる。 昼はキャンパスのカフェテリアで食べていたが、毎食3ドルという予算の中、野菜野菜とひたすら野菜多めのものを物色し食べるように心がけた。 次のホストファミリーはと言うと、、。 多分良い人達だったと思うのだがとにかくソリが合わないというか。 後にそのカップルの知り合いだった人に聞いた話だと、あの人達は常に以前ホストした生徒達と擬似家族を楽しんでいたようで、本当の我が子のようにゴロニャンとなついて何でも頼ってお願いして相談して、、という関係を求めていたようだ。 私たちのことはマミー、ダディーと呼んでね、と最初にニッコリ笑って言われたが、なんとなく抵抗があり、思えば初日から躓いていた。まあ、今日は食生活の話なので詳細は省くとして。とにかく権造の態度があまり気に入らなかったようであったこの夫婦は夕食は自分でどうぞと権造だけは別に勝手に作れという事らしい。車や免許も無かったのでたまにバスを途中下車して学校帰りに食材調達するも殆どは学校のカフェでのテイクアウトを夕食に。車を買うまではなんとか我慢をして、結局引っ越す事になった。 そしてその頃、夏休み帰国した権造。 友人に空港まで迎えにきてもらったのだが、一目権造を見た友人は固まってしまった。 自分じゃ毎日自分の顔や姿を見てるからあまり変化に気付かないが、友人の目には久々に見た権造はかなりデブっていたらしい。 実際、、、。『どーーしたっ!!苦労してるんちゃうん???なんでそんなに太ってるん???』と言われて初めて、アラそうかしら?と思った権造は実家に帰った後体重計に乗ってみた。 そして数字に激沈した。 渡米当時よりも10キロ増えている。。 確か母造はじめ家人は、『ちょっとふくよかになって丁度いい。』的な意見が多かった。 が、お年頃ど真ん中の権造はショックで友達に会うのもイヤだった。 そして初めて思うのである。 食生活って凄く大事だと。 そうだよな~~。一週間同じものだけ食べ続けたり、学校で帰りに買った冷たいホットドックを夜遅くに食べたり。そんな事を1年以上も続けていたら体も変わってしまうだろう。元々そういう食生活をしてる人ならまだしも急な変化は良くない。当時体育の授業でずっとエアロビしてたし、自転車でアチコチ行ってたし運動は充分にやっていた。が、それ以上に食生活の激変が体にかなり影響したって事だろう。 はぁ~。食の原点に戻ろう、、と思い、その後始めた一人暮らしでは念願の車もゲットしたのでアジア系スーパーに行き値段は高いが味噌も買い日本米も買い、料理はヘタだったしガスコンロ1個だけの狭いワンルームのアパートではあったが、なるべく毎日コメと味噌汁と何かを食べる、と言う生活をした。 そしたらアララ。 半年ほどでこの10キロにはオサラバできた。ビーチの近くに住んでいたのでジョギングしたり歩いたりしたのも良かったようだ。 アルバイトで日本食レストランのフロントの仕事も始めたし、お、ゴンちゃん、コレ持ってって良いよ。明日のおかずにしなよ。と色々貰ってきたおかげで食生活も彩り良くなっていった。 それ以降。 相変わらず料理はヘタだが、ず~っと基本の食事は和食である。 コメ&味噌汁は基本中の基本であり、麺好きなのでうどんそばも良く食べる。 コレはチビが居る今でも変わらず、もも造なんかはデイケアに行くようになるまでキッチリ毎日和食で育っていたので3歳ころまでフライドポテトもピザも食べれなかった。アメリカに暮らしていて3大料理の『ハンバーガー、ホットドック、ピザ』が食べれないという事はこの国では生きていけないというにも等しい。 未だにハンバーガーは嫌いで殆ど食べないが、学校のランチで出たりするとオエオエいいながら齧っているようである。そしてコーラ、スプライトと言ったソーダ類も飲めないが、大きくなったらイヤでもガブガブ飲むようになるのだから、嫌いなうちは大いに嫌ってくれて結構と思っている。 幼稚園の時の母の日の時は各チビが書いた質問に対する答えを、そのチビの名前を伏せて先生が読み上げ、母親集団がそれぞれ一体どのマミーの事かを当てるというゲームをした。 先生が読み上げた中で『ママの作る料理の中で一番すきなのは、ライスとミソスープ。』という箇所があり、マミーズは一斉に『ゴンゾウ!ゴンゾウ!』とビンゴした。 こういうのもなんだか嬉しい。 週に一度、土曜日は外食デーにしていて、大抵は作造レストランに行っている。 そして日曜日のランチは唯一家族揃って食べるのだが、日本食レストランの場合土日のランチが休みのところが殆どなので、和食は無理だが結局近くの飲茶に行ったりベトナム料理を食べに行ったりアジア系の食事が多い。 やっぱ体に合うって事だろうな~と思う。 最近はケイリー&ケイリーママと土曜日のディナーを一緒に食べる事もあるので、一度作造レストランに連れて行って何も食べれなかったケイリーのことを考え、こっちのレストランに行ったりもする。 昨日も5人で食事に行き、Bahama Breezeという所にいったのだが、ココはキッズメニュー以外は大人用にはツマミとスープがある位で、結局チビはキッズメニューで夕食を済ませたが、権造とケイリーママは飲みに走ってしまい、名前は忘れたがグラスにイチゴやマンゴーやフルーツがブレンドされてシャーベット状になってるものに、横に小さいカップが付いていてテキーラが入っていてそのテキーラを上から掛けて飲むカクテルにハマってしまった。グラスの口のとこには塩がついてて、コレがたまらなくウマイ。 調子に乗って3杯ずつ立て続けにいってしまい、気分が良くなってきたところでスープとつまみで酔い覚まし。ダラダラ喋ってたので結局3時間近く居たのだが、いつもチビ達と権造の3人で作造レストランに行くとグズグズしだすと速攻帰宅、となるので時々はこんな風にエンジョイ・ユア・ディナーって感じの食事もいいものだ。 結局、ちゃんと食べなかったので夜中に夜食のうどんを食べちゃった。 今からの課題としては。。 チビが大きくなるにつれて料理を手伝ってくれたり簡単なものなら自分で作ったりするような歳になってきたら、せめてちゃんと和食の基本くらいは教えてあげられる様に、もうちょっと母親らしい料理の腕になりたい。 料理の本を見るのは好きだが、写真が綺麗だな~とか、おお!この料理はこんな調味料なのか、とか、ほとんど読書に近い気分で眺めている為、なかなかそこから作ってみようと行動に繋がらない。 ま、毎日食べるくらいのモノは作れるのだが、もうちょっと手の込んだものだとか出来たらいいよなぁ~と料理好きの友達なんかを羨ましく思う訳である。 そういえば。。。 最初のホームステイの老夫婦が『ゴンゾウもたまにはライスが食べたいだろう。』と一度ご飯を炊いてくれた事があった。本人達はパンばかりの生活をずっと送って来てたようで、どうやって料理すればいいのかしら?とスーパーで買ってきたアメリカンライスを前に戸惑っていたので、権造がやろうか?と言うと、いや、私が作るからとどこまでも優しいおばあちゃん。 しょうがないからテーブルから見守っていると、、、、。 カップで測って普通の鍋におコメを入れるおばあちゃん。そして水を入れてそのまま火にかけようとしたから、『あっ、、、。洗ったほうが、、。』と一言かけると、アラそうなの?と洗剤を投入。そして泡立て棒でシャカシャカブクブク。。。 『せっ、、洗剤は入れないほうが、、。』ともう一言かけると、アラそうなの?と泡だらけの水を捨てて数回洗いなおす。で、そのまま火にかける。 この時点で食べないと思った人はココをクリックお願いします! ↓↓↓ にほんブログ村 もはや無言で見守る権造。そのうちグツグツ煮立ってくる鍋。 なんだか、味がなさそうね、、、。 おばあちゃん、冷蔵庫を開けてバターを取り出す。そして渾身の一すくいをすべて投入。 ヘラでぐるぐる混ぜながら、じぃ~~っと鍋の中を見つめるおばあちゃん。 水が多すぎたのかしら、、、。まだ5分も経ってないのにザルにそのままザバーっと入れて水を切ってしまった。で、鍋に戻して残りの水分を炒めて飛ばす。 出来たっ!!ホラ、ゴンゾウ!! まだ、、、、芯が見えてるからきっと硬いと思う、、と覗き込んで力なく言う権造。 アラそうなの?とおばあちゃん、器に移してラップしてチン。 ハイ、出来たわよ~~~。 ライスは普段食べないと言ってた通り、自分達の皿にパンを並べる老夫婦。 器を前にワープしたいと願う権造。 結局、ワクワクキラキラとこちらを見る視線に負け、全部いったよ、全部。 不思議と『マズイ』という事以外、具体的な味の記憶は無い、、、。 きっと記憶から抹殺されたんだと思う人はココをクリックお願いします! ↓↓↓ にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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