のらりくらりと行きたい

この前はチビの検診だったが、本日は権造の番である。
朝、チビを送って一旦家に戻ってからドクターの所に行った。

この女医先生はDr.Yahiaと言う先生で『アヒア』と発音するらしい。
このアヒア先生とは３年前に腎臓結石でのたうちまわっていた所を救ってもらってからのお付き合いだ。
かつての病院経験で、ここ造の出産を除きいい経験は皆無なのですっかり病院不振と病院嫌いになってたのだが、アヒア先生に会ってからは病院に行くのが苦痛ではなくなった。

今日は早めに着きすぎたのだが、それほど待つことなくナースがやってきて体重や血圧を測ったりケンニョーしたり最近の状態を問診してカルテに書き込んでいく。過去のカルテに目を通してタバコの欄の所で『まだ吸ってる？』と聞かれたので、それがさ～～と最近のショボい努力を披露していた。このナースも何度も禁煙しようとして挫折しているというのは去年聞いたので逆に聞いてみると、やっぱり１日数本吸ってると小声で言っていた。
いつもここではナースがかなり掘り下げて問診していて、アヒア先生の仕事とダブるんじゃないかと最初は思ったのだが、ポイントポイントを書き込んでいるようでその後先生が来たときに的確に質問が来る。この先生はかなり一人ひとりに時間を掛けてくれるので、ナースのこういった下準備はものすごく役に立っているようだ。

アヒア先生は内科の先生なんだが、婦人科の検診も一緒にしてくれる。
何か異常があった時に婦人科に紹介してくれるので、いちいち二度手間で別の場所に検診に行かずに済むのでコレも重宝している。
ナースが器具を準備してる間、権造は雑誌に目を通しながら世間話をしてたんだが、ほどなくアヒア先生登場。
ナースが書き込んだカルテにざざっと目を通していたが、やっぱタバコの所で真っ先に反応した。
『アラっ！！タバコ辞めてるの？　ニコチンガムって効く？』
『４日に１本とかチョロまかしてるんだけど、今のところ大丈夫っぽい。口が寂しくないからパッチよりもガムのが良さそうだよ。』
『オ～～、ワンダフル。このまま辞めるといいね～。』
それが、ですね、、。と権造は多分ニコチンガムアレルギーと思われるお肌のトラブルについて聞いてみた。ったく、毎回病院に行くときって何でこういうトラブルが不思議と息を潜めてしまうのかアタマに来るのだが、こういうときに限ってブツブツが出ていない。が、あちこち引っかき傷だらけなので、アラアラと言いながら先生はチェックしていたが、一通りブツブツの痕を見た先生はこう言った。
『ガム、無くっても辞められそう？』
『いやぁ～～、どうだろう。。あまり酷くなったからガムは１日３個くらいに減らしてるけど、うおぉーーー吸いたいって思ったときに口に放り込んだら気が済むから、無いとイライラしちゃうかも。。』
『あ、そう。じゃ～折角辞めれそうなんだからこのままゴーで行きなさい。タバコの方が絶対に体に悪いから。』
ニコチン含有量が少な目の次のステップのガムに変えること、かゆみやブツブツが酷くなったら市販のコレコレを飲む事、なによりもとっとと辞めてしまう事、と注意を受けた。アレルギーの症状はかなり不快だろうけど、そもそも何でそんな不快な思いをしないといけないのか、タバコさえきっぱり辞めたらそれで済む話じゃない？と言われ、おっしゃる通りである。

もう一つ、実は権造には最近ずっと気になってる妙な頭痛があった。何ヶ月も気付いていたのだが、一日に何度か痛みじゃないんだが、なんだか電気ショックみたいな感覚が後頭部にある。偏頭痛やPMSみたいにずーーーっと続く痛みじゃないが、何かしてる時に『ウッ！来たっ。』って感じにやってきて、その後すぐに消えて忘れた頃にまたやってくる。
こういう時の説明って英語だと非常に難しい。
日本語の場合、痛みを説明するにも『ズキズキ』『ガンガン』『チクっ』『グサリ』『ジワジワ』『ヒリヒリ』などなど数え切れないくらいの擬音言葉があり、非常に説明しやすい。
が、英語の場合、全部『○○を△△してるような』といった例え言葉になってしまうので、聞いている側と全く同じ感覚を共有するのが難しい。例えば『針で刺されるような痛さ』ってのを例に挙げてみて、権造にとってはチクリとした痛さだったとしても、アヒア先生にはブスリとかグサってレベルの痛さかもしれない。
『すごくペインフル（痛い）？』
『イヤ、ペインフルじゃないんだけど、すごく気になるというか何というか、、。』
『痛くないんだったらどんな感じ？？』
『う～～～ん、、、。電気ショックのペタって貼るのをこの辺に貼って、電気通すような感じ？？痛いよりは体がビックリして飛び上がるような感じ、、かな、、。』
結局こんなやり取りに。最後の一言なんて『ピリっと来てピクっとする感じ』を説明したんだが、ああ面倒だ。

権造はもしかしてアタマの血管でもブチ切れていてそれで時々ピリっと来るのかと密かに心配していた。もしかしてこのままMRIとかCTスキャンなんかに送られたらどうしようとアヒア先生がその後触診したり頭こっち向けろ首をあっちに向けろとやってる間、気が気ではなかった。権造は閉所恐怖症だからMRIに入る時は全身麻酔にしてもらおう、、とアレコレ考えていると、先生はあっさり言った。
『大丈夫なんじゃない？？無理な姿勢したり首なんかに急に負担がかかったりすると神経を圧迫して頭痛に似た症状が出たりするんだけどソレなんじゃない？とにかく運動不足っぽいから体を動かしたほうがいい。』
そういえば、、、ここ最近チビと風呂前エクセサイズするようになってから、気にならなくなったような、、、。
やっぱ悪の根源は運動不足なようだ。ストレッチとかから初めて何か運動をしてみてそれでも気になるようだったら検査するけど、と言われ、その後婦人科検診になった。

コレを今読んでる人って、婦人科検診とは程遠い男の人だったり婦人科って行くのがイヤだとか私はきっと大丈夫と思ってる女の人だったりするだろう。
だからこんな事するんだよと知識として知っておいて貰う為に権造が今日どんな事をしたかを書こうと思う。

まず乳がん検診でコレはドクターの触診なんだが、要はモミモミされてしこりが無いか探してもらう事だ。普段から自分でシャワーを浴びるときなんかにやるといいとやり方を教えてもらっているが、なにげに自分で自分のを触りまくるのもどうかと思うし、権造のようにペタンコだとホネなんだかスジなんだかシコリなんだかよく分からない。なので『そんな馬鹿な事言ってないでたまには触ってみてよく分かんないけど何だか違うと思ったら私の所にくればいい。』と言われているのだが、腕を上げた状態で触ったり横の部分をチェックしたりする。

そして次にやる事は子宮がん検診のパップテストだ。パップスメアとも呼ばれているがパップスメアというのはそもそも検体の事らしい。
コレは筒状の器具をずばりアソコに入れて行う。アソコって書いているのは以前に性教育に関しての日記を書いたときにあまりにもNGワードが多すぎて何度も書き直さないとアップ出来なかったからだ。医学用語をちゃんと使っているのに何で引っかかるよ？と思うが、念のためにヤバそうな言葉は飛ばしておこうと思う。
で、その筒状の器具を入れた後、子宮頚部の細胞を切り取って検体をとらないといけないので、その切り取る武器を挿入してアチコチから切り取る事になる。一体どんな武器なんだろうといつも思うが自分は仰向けに寝てる状態なので見ることは出来ない。カチっカチっとホッチキスみたいな音がして、痛さはそれほどじゃないがやっぱり慣れない作業である。その後、綿棒みたいなものでインフルテストみたいに中を一拭きしているが、こっちは性病や黴菌雑菌が無いかなどを検査しているらしい。

で、とどめは触診である。コレも指でグリグリされるがパップテストの器具ほどは不快感が無い。が、日本の人間ドックでもあるらしいが、アソコだけじゃなくケ○の方もやられてしまうので、コレはその手の趣味のある人以外はものすごーーーく抵抗がある。初めて若い頃にやられたときにはヘタヘタっと力が抜けて廃人のようになってしまったが、今はこの先生だからまぁ我慢するか、、と諦めモードで我慢している。

こんな事を年に一度やらなければならないのだが、その他にもマモグラムがある。
コレは一定以上の年齢になると定期的に受けたほうがいいのだが、乳がんの早期発見の為にX線撮影をする事を言う。
去年の３月にやったので今回は勘弁してもらい、年末か来年の始め頃にやる事になった。
ま、やる事は結構キツイ。
透明の板の間にパイを挟んで伸ばせるだけ伸ばしX線撮影するのだが、権造サイズのパイだと『コレって引っ張って伸ばせる？？』と思うのだが、向こうはさすがにプロであり、コレでもかと言うくらい引っ張ってこっちがイデデデ～～～と悲鳴をあげるくらい見事に伸ばしてくれる。この検査で何が一番イヤかと言うと痛さだとかではなくって、サンドイッチ板にパイを挟まれる為に身を乗り出してマヌケに突っ立っている自分を認識するのが一番苦痛である。

女の人は定期的にこうやって楽しくは無いが必要な検査をしているのに、男の人にはこの手の検査が無い。
不公平だどうだという事ではなく、必要ないのだろうか？と疑問に思う。
前立腺がんなんて欧米では男性の死亡の２割を占めてる訳だし、日本でも年々増加してるのに早期発見のための検査は出来ないのだろうか。
お助けWikiによると
『病気の有無については、血液検査（PSA検査）によるスクリーニングを行い、問診、直腸診、エコー検査を行った上で癌が疑わしい場合には、針生検による病理組織診断でグリソンスコア等の評価が行われる。』
という事らしいが、こういう検査って例えば会社で行う定期健診とかに組み込まれているのだろうか。女性だけでなく男性にも自分の健康には気を使って欲しいと思う。

権造のオトモダチだった２歳年上の人は２年くらい前に乳がんでこの世を去った。
最後は生まれ育った日本で過ごしたのだが、あまりにも早すぎる死に権造も他の友人も言い表せないショックを受けた。
随分前に胸にしこりみたいなのがあるんだよね～、と会話の途中でふと話題になったことがあったがその時は、病院行ったほうがいいよ～と軽く受け答えしたのだが、結局実際に彼女が病院に行ったときにはステージ４で手遅れだった。
今、権造はあの時の彼女と同い年だ。こんな年齢でこの世を去らなければならないなんてどれだけ心残りだっただろう。今の自分に置き換えてみると考えただけで怖くなる。だから少々イヤでも痛くても絶対に検診には行こうと心に決めた。

なので。
一度も検診を受けた事の無い人、年に一度でいいんだから行く事をお勧めする。
男の人も、自分の大事な彼女や奥さんの事を考えるのなら検査とかちゃんと行けよと勧めるくらいの器量があったほうが絶対にかっこいい。



今日は本当は血液検査もしないといけなかったのだが、うっかり腹一杯朝食食べて行ってしまったので血液検査は出来なかった。。。
来週の木曜日にもう一度行かねば、、。今度はちゃんと腹ペコで来なさいと言われた。アホだな、と思う人も、たまにはそう言う事もあるさと思う人もクリックよろしくお願いします！
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ちなみに普通の季節性インフル接種は今日受けてきた。
相変わらずの『ナイフで殺人』注射。。。今日も至近距離でガン見してナースに叱られた。