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テーマ:ニュース(100218)
カテゴリ:ニュースから
この顔にピンと来たらご用心!
アナタの先祖です。 ってわけで今日ずっとネットなりテレビなり新聞なりで見かけた顔である。 この人、『アルディ』という愛称で、我々の遥か昔のご先祖だ。 二足歩行に適した骨盤と二足歩行には適さない土踏まずの無い足を併せ持つアルディは丁度木の上から地上に生活の場を移す中間段階に生きてたらしい。 全身の骨格の化石で今まで過去に発掘された最古のものはエチオピアで1974年に発見された『ルーシー』だそうで、このルーシーは今から約320万年前に生きていたらしい。 そして全身は見つからなかったが頭蓋骨の一部の化石としては約700~600万年って気の遠くなる昔の人類の祖先が発見されている。この約700万年前というのが人類の起源とされているそうだから、まさに『最初のヒト』である。 今回のアルディは約440万年前の人だそうだ。身長1メートル20、体重50キロ程度の成人女性って記事に書いてあったが、女性であることや身長なんかはまあ骨格から想像つくということは素人にも思いつくが、体重50キロとか何よりも『約440万年前』とズバリ断定出来る事って素晴らしいと思う。 こちらのYahooのニュースにも記事が出ていたが、アルディが発掘された辺りからは29種類の鳥類と20種類の哺乳類の化石も出ているらしい。そして当時(440万年前!)は森林地帯であったと推測されるそうだ。 まさか狭いエリアにたまたまこれだけの生き物が集まってた訳じゃないだろうから、かなり広範囲に渡って発掘したと思われるが、そもそもこういう『出そうな』場所を特定出来るっていうのもスゴイ。最初に歯が発見されたらしいが、それに『ん?何だコレは?』と注目する知識・能力のある学者先生は究極のその道のプロだと思う。権造だったらこの最初の『ん?』というひらめきも無くただの石ころだと思って踏んづけてるに違いない。 骨盤や足の裏の特徴の他にも: * 前歯はチンパンジーのように長く尖ったものではなく現代人のように太くて短い * 歯のエナメル質を解析した結果、フルーツ・ナッツ類・葉っぱを含む雑食だったと推測される * 鼻口部は出っ張ってるが現代のアフリカ類人猿種ほどは出っ張っていない * 眼窩の上部なんかはチンパンジーとはかなり形状が異なる * 頭蓋骨下部の血管や神経が通る部分の形状から脳は現代人に近い位置にあることがわかる * すでに視角や空間を捉える能力はヒト科の脳として機能していたと推察できる * 手の指や手首の構造から、手で体重を支えていても木にぶら下がって移動する事は無かった事が推測される * 脚は歩行できる程度に比較的まっすぐ固定されているが足先は木登りに適した造りになっている などなど色んな事が分かっている。 う~~~ん、凄いっ! ちなみに頭蓋骨や脳に関して発表したのは東大の諏訪教授で、日本の新聞では『東大の諏訪元教授が1992年に歯を発見し、その後、ほぼ全身の骨の発掘に成功した。』と第一発見者のような書き方をしているが、こっちの記事では一共同研究者扱いで、国によって違うもんだとふと意地悪に考えたりもした。 とにかくコレは世紀の大発見らしい。 今日こっちで発売の『サイエンス』に11もの論文を載せるそうだ。 読んでもさっぱり分かんないだろうが、こういう話は好きなので本を見てみたい気がする。 今日は休みだったがあまりに良いお天気でぐっすり昼寝をしてたんだが本屋にでも行ってみれば良かったと後悔した。 このアルディの話を一日中目にしてるうちにハッと思い出した事がある。 去年の年末頃にお客さんのK君から聞いたナショナルジオグラフィックの調査プロジェクトの話だ。 理系のアタマは持ち合わせてないくせにこういう話は大好きなのでK君にカットの間ず~~~~っと講義してもらったのだが、この調査プロジェクトは自分の組織を送ってDNA調査をしてもらい、自分の祖先が辿って来た経路を調べてもらうという物だった。ナショナルジオグラフィックが5年に渡り国際的な科学者チームとIBMのリサーチチームと共に進めているプロジェクトだ。 K君は記事を読んで早速DNA採取キットを申し込み自分のルーツを調べると言っていた。 すぐにメールでそのサイトを送ってもらっていたのだが、その後すっかり失念して今に至っている。ま、そんなレベルであるのだが、今日のニュースを読んでいてこの話を思い出し、さっきそのメールを探し出してそのプロジェクトについて調べてみた。 テストは2種類あるうちの1つしか受けられないのだが、K君はY染色体の移動経路を調べてもらうと言っていた。このY染色体検査はオトコしか受けられないので権造はもう一つのmtDNAテストというのにしないといけないんだろう。 結果は郵送されてきて、詳しいDNA鑑定の結果とそこに載っている地図に自分のDNAの辿って来た経路が記されているらしい。で、サイトにログインすれば更に詳しい情報が得られるそうだ。そしてここからがプロジェクト参加になるようで、結果をリサーチに役立てたい人は自分のテスト結果をプロジェクトに送り、その結果壮大な人類の移動経路を解明していくお手伝いの一環を担う事が出来るというわけだ。 天下のナショナルジオグラフィックが国際チームとIBMと共同でやってるんだから、『日本人だったら大抵この辺の経路』なんてチャチなレベルではなくもっと詳細に渡る調査をしてくれるに違いない。なんてったってDNAテストなのだ。 もしかしたら同じ日本人でもK君と権造では微妙に大陸から渡ってくるルートが違っているのかもしれないし、何だかものすごいロマンな感じがするじゃないか。 それ以前に『日本人=かつて大陸と地続きだった頃に渡ってきた人類』というのはボンヤリ知っていても、それが大陸のどの辺からのルートなのかとか詳しい事って全く知らない。習って忘れてるのかもしれないがとにかく知らない。 なのでこういう事を知るのって生活に必ずしも必要ではないが、何だかワクワクする気分にさせてくれる。 たまにはこういう思いっきり非日常的な事を思い切ってやってみるのもいいかも知れない。 と言うわけで、今日は申し込みはしないけど、今日の日記の熱が冷めないうちにナショナルジオグラフィック調査プロジェクトに参加するかもしれない。 こちらのYahooのニュースとナショナルジオグラフィックのプロジェクト。 どちらも英語なんですが。 興味のある人は是非どうぞ。 アルディのナイスバディがコレ。 このアルディ、Wikiにも載っていた。 が、まだ最新の記事になっておらず上の写真も出ていない。Wikiの事だからそのうちすぐに加筆・訂正されるんだろうが今の記事はこちらである。 アルディピテクス属 このアルディ、今日世界を流れた写真は想像図としてアメリカのイラストレーターが描いたものらしい。全身像は8頭身でモデルなみのプロポーションだし小顔だし。オンナとしてはイケてる感じだ。顔のアップを見てみるとなんだかカワイイと思う人も、腕がヘタすりゃ脚より長いのがやっぱ猿人だと思う人も、うちの奥さんこんな感じという人も、クリックよろしくお願いします! ↓↓↓ にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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