REMIND
We were once connected,remind me.思い出したくなんかない。ただ私は感じたい。浴びるように彼のまなざしを。私に向けられる感情を。閉ざされてしまって今は扉すらなく、私と彼の間には、ただ壁がある。冷淡と無関心。そういう灰色の冷え冷えとした物質で、その壁はできている。のどの奥に大きな塊がいつもあって。「願わくばこれが最後の春であれ」と呟いた恋人に向ける温かい感情とはまるきり別の次元で私は苦しんでいる。なぜ、思いはひとつきりじゃないんだろう。私はちゃんと恋人を見て、そして彼を好きだと思う。身も世もなく泣いている私は、私ではないのかもしれない。時間が解決してくれるのを、待てない。