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1年2ヶ月ぶりにblogのタイトル背景を変えてみた。この写真は、ハンズワースのAfrican Caribbean Self-Help Organisationというところで撮ったものである。
昨年の10月に“blogの再編”と叫んだまま、ほったらかしにしてあった。正直、楽天のblogは使い勝手が悪いのではないかと思ったのだが、かといって移転する決断までには至らなかった。今後、どうするのかまだわからない。 さて、イギリスのムスリム移民について勉強し始めてからおよそ1年、移民街のアストンに住み始めて4ケ月、この問題に対して最近ようやく自分の考えが持てるようになった。たぶん私は今後、“ムスリム移民”という枠を越えて、彼らも含めた(イギリスの)都市でのEthnic Relationについて学んでいくことになると思っているが。そしてまた、最近気がついたのは、その分野に関する日本語の文献があまりに乏しいということである。思い返してみると、7・7のテロ後に論壇に上がっていたのは、うちのゼミの先生(本来はヨーロッパにおけるトルコ系移民の専門)だったり、池内恵という若い御用学者(アラブ研究者?)だったりした(ネットで彼の朝日新聞に載った記事を読んだが、イギリスの状況をあまりに知らず酷いものだった)。要するに、この問題の専門家がいないのである。 同じくして、そもそも社会学全般がそうだが、イギリスのレイシズムやエスニシティに関する研究も、これまで日本にはほとんど伝わってきていないのではないだろうか。例えば、この分野のイギリスでの第一人者の一人であるジョン・レックスは、多くの人には名前すら知られていない。スチュアート・ホールやポール・ギルロイは、カルチュラル・スタディーズで有名だが、その実彼らの著作はあまり訳されていない。昨年、ギルロイの『ブラック・アトランティック』が刊行されたが。たぶんイギリスのエスニシティや都市の研究は、アメリカからの影響を強く受け、論議の輸入も多いからだろう。しかし、ジョン・レックスなどの著作は、実証的で実に刺激的なものである。これらの研究は、ドメスティックの枠組を十分越えられると思う。また幸いなことに、バーミンガム大学の社会学部で私は、ムスリム移民とエスニシティの分野でそれぞれ気鋭の研究者に習っているのである。 というわけで、今後ここで勉強していること、イギリスの学問の議論を、このblog上(か、もしくは別の場所)で紹介していこうと思う(以前エッセイなどを載せたことはあったが、英語だったのでほとんど誰にも読まれなかったことだろう)。今週から始まる大学の具合で何とも言えないが、なるべく多く更新できればと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 15, 2007 09:52:54 AM
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