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前回に引き続き、北海道のナチュラルチーズの元祖。二人目は共和町クレイル社の西村さん父子をご紹介。 父・西村公祐さんは15歳でフランスに渡り国家資格「乳製品発酵技術」を取得。その後フランス各地のチーズ技術指導をしていたそうです。そして帰国後75年にチーズ工房を開設。現在は息子の公太さんが跡を継ぎ、その技術継承に務めています。 西村さんのチーズとの出会いは、息子・公太さんとの出会いでした。とあるチーズフェアーでの事。どこのブースも普通に「いらっしゃいませ~」とまぁ、当たり前の風景なのですが、どうも一カ所だけ雰囲気の違うブースがありました。 「こんにちは! 西村公太と申します! 僕の作ったチーズ食べてください!」 人一倍大きな声でひたすらと自分の名前を連呼していました。 な、なんだこいつは~!と思い近づいてみると、そこには見慣れた西村さんのチーズが並んでいました。 チーズは有名でしたのでもちろん知っていましたが、そこに立っていたのはちょっと変わった風貌(失礼)の公太さん。怖いもの見たさで話しかけてみると、思った以上に良い人で面白い!すっかり仲良くなりました。そしてチーズにかける熱意ももちろんお父さん譲りです。 お父さんがチーズを作り始めた70年代、初めてこのチーズに出会った人達は、私が公太さんに出会ったのと同じくらい(?)衝撃的だったことでしょう。その当時、チーズと言えばまだプロセスチーズ、良くてもゴーダチーズのような固いチーズが主流の時代。そんな時代にカマンベールを作り始めました。当初は「チーズにカビが生えている」とクレームが多かったとか。そんなチーズも地道にファンを獲得し、作家の故・開高健さんもこのチーズを愛してやまなかったそうです。 クレイル社のチーズはすべて白カビ。 カマンベールより穏やかで、やさしい風味の「カレ」は初心者にピッタリの味わい。 「ロワレ」はカマンベールの製法で作られた、しっかりした風味の白カビチーズ。 そして「おい古味ブルー」。その名の通り青カビのチーズですが、表面にうっすらと白カビも生えています。こちらのチーズも日本人の趣向に合わせ、非常に食べやすく、塩分も控えめです。初めてブルーチーズに挑戦をする方にはお勧めの一品です。“おい古味”の由来は所在地の共和町・老古美から。 今ではスーパーでもコンビニでも当たり前のように並ぶカマンベールですが、その“原点”となった逸品。ぜひ一度お試しになってみてください。 ※紹介しました商品が価格変更や売り切れとなっている可能性もございますのでご了承ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年06月04日 13時14分21秒
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