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2011年03月11日
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揺れが収まってから、防災訓練の手順にのっとり、ヘルメットを被って屋外へ退避。
駐車場で職場のグループごとに集まって点呼、人数の確認。
員数確認が終わっても、絶えず余震が起きているためしばらくこのまま野外で待機の指示が出た。

市内では、いたる所で消防車・救急車のサイレン音がしていた。
後日の報道で見ると市内で直接の怪我人などは発生しなかったようだが、それでも緊急車両は活発に動いていたようだ。

この頃になって、携帯のワンセグでテレビのニュースを見て
震源地が三陸であること、かつてないような大きな震災となりそうな事がわかってきた。
職場には宮城県出身の人も何人かいて、その人達は解散指示を待たず
同僚に『実家の様子を見に行く』とひと声掛けて帰ってしまった。
(その人は、以後翌週の火曜日まで消息がわからなかった。)

震源が三陸と知って、同僚達と「原発は大丈夫なのか?」などと軽口を言い合ったが
(まだこの時は冗談事でそんな事を言える空気だった)
『緊急停止装置が正常に作動し停止』と報じられたので安心していた。
(震災後に読んださる記事で、原子力技術者が『緊急停止したと聞くと、誰もが安心するだろう。
しかし発電所の現場では、その時から修羅場がスタートするのだ。』と述べていた。
我々が知らなかっただけ・想像力が足りなかっただけで、過去のどの地震・どこの原発でもそうだったのだろう。)

そうして駐車場で待機していて「寒い、寒い」と
はじめて自分も皆もコートもジャンパーも羽織らず手荷物も持たず野外へ出て来た事に気付いた。
普段なら“屋外へ退避→当分室内へは戻れない→だったら上着とバッグ位は持って外へ出よう”と、
それ位の気は利く筈なんだが。
やっぱりあの時、誰も平静ではなかったんだろう。
実際の被害に遭われた方たちとは比べ物にならない些細な事だが
“着の身きのままで逃げた”というのはこういうことなんだな、と思った。
寒さをしのぐ為に車に入ってニュースを見たが、自分のカーナビはテレビの映りが悪くて映像はよく見えなかった。

野外退避中、一度“とびきり大きな余震”が起きたが、室内にいる時と違って野外では身体的には揺れの大きさを実感しなかった。
しかし、目の前の建物がわずかとはいえしなり、駐車されている車が一斉に左右へ揺れだしたので
視覚的には揺れの大きさが見てとれた。

結局屋外で1時間ほど待機して、ようやく屋内へ戻る許可が出た。出された指示は
『停電によって業務にならないので解散とする』
(この時点では被害の甚大さがまだ解っておらず、あくまで“仕事ができないから帰る”程度の認識だった)
『一度に全員が帰ろうとすると車が集中して混乱を招くので、先ず女性から16:00で退社、男性は16:30退社とする』
『停電によって信号も機能していないようなので、十分気をつけて帰ること』
-だった。
実際には男性社員も、16:30を待たずに多くの人がさみだれ的に勝手に帰って行った。

屋内に入った時点では、同僚との会話も
「気仙沼で津波警報が10メートルだってよ」
「大事を見て10メートルとか警報出してても、実際に来るのはきっと1メートルとかその程度でしょ?」
くらいのもので“高さ10メートルの津波”という物を全くリアリティを持って受け止めていなかった。

自分は、三陸で過去明治・大正・昭和にかけて何度か地震による大きな津波の被害があった事、
三陸のリアス式海岸が被害を大きくすること、過去には最大海抜30数メートルまで津波が到達した記録がある事を
知識としては知っていたけど、それでも“それがいま現実に起こっている”とか、
その30数メートルの津波が押し寄せる景色や、結果として“どうなるのか”までは
その時点ですらまだ想像できてなかった。

が、携帯のワンセグでニュースを見ているとどこかの漁港が水没している映像が流れ
「て事は、あそこに居た筈の人達はどうなっちゃったの?」などと思っていたら
“仙台空港の滑走路が水没”というニュースも流れてきて
(この時点では、水没といってもまさかあんな威力で根こそぎ流されたとは思わず“冠水”しているイメージを描いていたが)
だんだん被害の甚大さがわかって背筋が寒くなってきた。

やがて、16:30になり帰る事にした。
職場からマンションまでの距離は5キロ。徒歩でも1時間掛からない筈。
路上はかなりの渋滞が予想されるので、車を置いて歩いて帰ろうかとも思ったが
(何より、その“こんな事態なんだから歩いて帰ればいいものを、無理くり車で帰ろうとして震災渋滞を起こす愚か者のうちの一人”に自分が荷担するのが物凄く嫌だった)
翌日になって道路事情が改善する保証もないとなると車を取りに来れるかどうかもわからない、
そもそも職場の駐車場が閉鎖されてるかもしれないので、
大いに抵抗はあったが車で帰宅する事にした。

その3へ続く。





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最終更新日  2011年04月24日 16時18分45秒
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