カテゴリ:面白履歴書・小説風
まさか・・
会社を一緒に立ち上げ、 25年間も一緒に苦楽を共にすることになろうとは夢にも思わなかった。 ある日、 駒沢公園近くのデニーズで食事をした時のこと。 僕は初めて中古マンション投資のことを話し始めた。 ”不動産投資”について紙ナプキンにノウハウを書いた。 その紙の字はとても汚なかったが、 話が盛り上がり、だんだん増えてかなりの枚数になった。 帰り際、 「この紙、もらっていっていいかな?」 この紙は1千万、いや一億円の価値があると言うのだ。 彼の”聞き上手”は僕にかつてないほどの喜びを与えてくれた。 彼の特徴は絵やディスプレイのセンスだけではない。 洋服の説明の時、サイズお直しの時、よく彼はお客様の前でひざまずく。 どんなお客様のためにでも全力を尽くす接客のプロでもある。 僕の悩み事は朝までとことん聞いてくれる。 「元気?」声に元気が無いことをすぐに察する。 「今日はまいりましたよ・・」 「来てみたよ」 夜中であろうと飛んでくる。 悩み事は、 その話を否定せず 「なるほど・・なるほど」と必ず認めてくれる。 どんな文句も否定をしない。 口癖は 「なるほど」「勉強になったよ」だ。 一度、必ず認めてあげることは彼から学んだ。 侘びの名人でもある。 自分に自信があるから頭を下げることができるのだそうだ。 都合の悪い状況でも隠さない、 「ごめんね」 「そう言って怒る人はいないよ」と笑う。 何百回と言い争ったが、 「良くなるために言おう」 「信じているから大丈夫だよ(笑)」 意見が食い違っても全く心配が無かった! 彼は怒って音沙汰も無くなるような人では無い! こんな人だ。 そんな彼だから、 彼は僕の良いところを褒めてくれる。 僕の特徴を引き出してくれる。 僕良いところ、悪いところを正しく評価してくれる。 悪いところを上手に直そうとしてくれる。 そして笑いのつぼも心得ているから、協力を惜しまなくなる。 毎日夜中の3時まで夢を語った。 事業の夢を語るとそれをパロディにして絵にした。 絵は拡大しにくいものだらけだ(笑) 涙を流して死ぬほど笑った! 寒い日は車のガラスが曇り、 カップルと間違えられ、覗きこまれたこともある(笑) もう25年も一緒にいる。 二人はほとんど同じことを言うらしい。 頭の中がまるっきり一緒になってしまった。 分身に近い。 このブログは彼との日常会話の紹介だ。 二人とも最強のプラス思考だと皆が言う。 足を引っ張り合うことも無いのでストレスも無い。 この先も灰になるまで一緒なのだろう。 24歳から49歳まで、人生の半分を一緒に過ごした。(右が高柳) 僕はある日、彼の家族会議に呼ばれた。 そこにはあのよれよれの紙ナプキンがあった! 1千万の借金をして中古マンションを買って大丈夫なのか? 君を信頼するが心配で心配でならないのだよ。 彼のお父さんが言った。 《続く》 ← U^ェ^U ぽち ← ▼・。・▼ ポチ アジアン茶屋 TAROにて お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/06 11:56:32 PM
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