テーマ:心のかたち、人のかたち(951)
カテゴリ:悲しみ・泣いてくれる人
僕が生まれた日も父は病院で過ごしていた。
僕が3歳を過ぎるころまで入院していたのだ。 子供の頃撮る写真はいつも病室。 中学・・高校・・ 救急車を呼ぶたびに 「もう帰ってこないかもしれない・・」 そう思っていた。 病院から帰ってくると・・ ”ガタガタポンプ” 自分のことをそう表現した。 僕が二十歳の時、 父は「病院行ってくる」 そうつぶやくように言った。 珍しく緊急(いつもの救急車)という感じでは無かった。 「まーちゃんビール飲もう」 「・・・ うんいいよ」 突然・・ 父と初めてビールを注ぎ交わすことになった。 父は支度をした。 一人病院へ向かい数日後亡くなった。 父と家を出る前に注ぎ交わしたお酒。 「まーちゃんビールを飲もう」 ・・・とても優しい声だった。 それは 父にとって”別れの挨拶”だったことを知った。 会社の引き出しやロッカーが整理整頓されていたという。 覚悟していたのだろう。 会社の同僚にも”別れの挨拶”をそれとなしにしていたようだ。 今日は父の命日。 別れの時・・ 「20年間ここで家族として一緒に暮らせたこと・・幸せだったよ、ありがとう」 そう心の中でつぶやいていたはずだ。 僕にはわかった。 仏壇を綺麗にし、新しい水をあげた。 m{_ _}mどうかひとつポチを・・・モチベーションのところに参加してみました ↓ ↓ ↓
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Last updated
2009/05/18 12:06:31 PM
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