2日続けての陽線引け。欧米の一部要人から前日の財務省介入を非難する声が聞かれたこともあり一時は円買いも見られたが、菅首相が「円高で今後も必要なときには断固たる措置をとる」と発言したこともあり、円高の流れも限定的なものに留まった。その後の欧米タイムは発表された米経済指標に一喜一憂しつつも、週間ベースの新規失業保険申請者数や対米証券投資などの好数字を背景にドルは底堅い値動きをたどっている。なお、注目の財務省介入だが昨日は終日85円以上のレベルで推移したこともあり、観測されなかった。
テクニカルに見た場合、一昨日の大規模財務省介入を受けてドルの下値リスクはかなり軽減された。目先的には85円レベル、それを割り込んでもこれまでの抵抗だった移動平均21日線が位置する84円半ばがドルのサポートとして寄与しそうだ。その一方、レジスタンスは年初来高値を起点とした下げ幅の23.6%戻しにあたる85.75円レベルを昨日クリアに上抜けており、86.30レベルに位置する一目の雲の下限か。ただ、その一目の雲は緩やかな下降を続けているほか、雲の厚さそのものも徐々に増しつつある。ドルの上値はジワリと重くなる可能性もある。
本日の東京タイムで注目されるものは、菅改造内閣の閣僚人事などに関するものを含めた要人発言。また、85円後半というレベルを勘案すると若干懐疑的な面も残るが財務省による市場介入が実施されるのか否かも引き続き注視されている。また、そうしたなか行天国際通貨研究所理事長による講演が実施されており、元通貨マフィアが如何なるコメントを発するのかにも一応の注意を要したい。それに対して欧米タイムは本日も発表される米経済指標に一喜一憂する展開か。ちなみに本日は8月消費者物価指数や9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報などが発表される予定となっている。発表を前後し波乱も否定できない。
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Last updated
2010.09.17 10:17:18
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