3日連続の陰線引け。東京タイムは早朝から2つの新聞報道をめぐって見方が交錯。そのひとつはFT紙が報じた菅首相のインタビューで、菅氏は「為替に急激な変化があれば介入は不可避」と指摘していた。しかし、その一方読売新聞は中国社会科学院日本研究所研究員のインタビューとして「尖閣諸島問題の有効措置は円高誘導」とのコメントを掲載、こちらがマーケットでより物議を醸していた感は否めない。緩やかな円高が進行すると、その後の欧米タイムも流れは変わらず一時84.30円レベルまで下落する局面も観測されている。
テクニカルに見た場合、当局の介入警戒感などがドルの下支えに寄与しているものの、ドルの下落リスクが再び高まり始めた。フィボナッチの観点では15日記録した年初来安値82.88円を起点とした上げ幅の半値押しに当たる84.40円レベルを昨日ザラ場ベースで割り込んでおり、次のターゲットは61.8%押しに当たる84.05円となる。ドルのさらなる下落に注意を要したい。なお、それに対するレジスタンスは85円レベル、抜けても上方向のテクニカル・ポイントは決して少なくない。
本日のアジアタイムは日本のほか中国市場などが休場となることもあり、あまり大きな値動きはイメージしにくい。ただ、足もとは84円台と政府、財務省が15日に実施した介入後のドル安値圏で推移している。当局の動きには注意を要する。ちなみに、昨日の東京タイムには当局が介入担当行の休日出勤状況をヒアリングしていたとも言われている。ヒョッとすると、再び介入が観測される可能性を否定出来ないのかも知れない。それに対して欧米タイムは本日も発表される米経済指標が注目されるほか、ガイトナー米財務長官やエバンス・シカゴ連銀総裁、ボルカー元FRB議長など要人による講演が相次ぐ。それらには一応要注意。ただし、もっとも注意を要するものは日本時間の明日未明に実施される日米首脳会談で、日本が実施した市場介入について理解が示されるのか、それとも不快感が示されるのか、そのあたりが大きなポイントとなりそうだ。
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Last updated
2010.09.23 08:41:47
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