外為市場では米FRBの追加緩和観測などから、ドル全面安が進展している。一方で短期投機筋のポジション面では、木曜日の欧米市場から週末前の手仕舞いによる短期的なドル買い戻しが入るパターンも見られてきた。
さらに米国の多国籍企業や金融機関、機関投資家などは、7-9月の決算期末が迫ってきた。今週のドル全面安(ユーロなどの非ドル上昇)は、「米国勢が海外収益の為替差益カサ上げを狙い、いったんドル安・外貨高を仕掛けた」という思惑もくすぶっている。そのため9月末にかけては、非ドル通貨を持ち上げたあとの米国勢による売り抜けと期末ドル転(海外収益の本国送金)を突発的なドル高波乱のリスクとして警戒する声もある。
経済のグローバル化と米国の内需停滞により、米国企業は製造業、非製造業ともに海外の売上高比率が高まっている。そのため日本企業の決算期末の円転(ドル売りやユーロ売り)と同様、米国企業でも期末のドル転(ユーロ売りや円売り、新興国通貨売りなど)の潜在需要が大きくなっている。
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Last updated
2010.09.23 21:14:56
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