1円を超える目立つ上ヒゲを残した陰線引け。実施された日米首脳会談で為替介入に言及あったかどうかの思惑がくすぶるなか、東京の午後に介入観測が台頭しドルが一時大きく吹き上がる展開をたどっている。また、それと時を同じくして、白川日銀総裁辞任の噂も聞かれていた模様。しかし、介入や辞任観測にはノーコメントが貫かれたこともあり、徐々に円の買い戻しが優勢に。また、欧米タイムに発表された8月の耐久財受注など米経済指標が予想より悪い内容だったことも手伝い、ドルは続落しそのまま安値圏で大引けている。
テクニカルに見た場合、当局の介入警戒感などが聞かれるものの、ドルの下値リスクが再び高まってきた感は否めない。ちなみに、そんなドルの下値メドはフィボナッチを参考にすると年初来安値82.88円を起点とした上げ幅の61.8%押しに当たる84.05円で、割り込めば時間をかけつつも100%押しレベルが再度視界内へと捉えられることになる。一方、それに対するレジスタンスはまず84.60円レベルで、抜けても85円レベルに次の抵抗が存在している。ドルの上値が重い状況に変化は見られない。
本日の東京タイムは為替市場で再び円高が強まっているだけに、発言を含めた当局の対応などに要注意。そうした観点から大阪で実施される白川日銀総裁の講演そして記者会見にも注意を要したい。また、それとは別に日中関係を含めた中国情勢なども相場の波乱要因となりかねないかも知れない。それに対して欧米タイムは引き続き発表される米経済指標に一喜一憂する展開か。本日は8月のシカゴ連銀全米活動指数や9月のダラス連銀製造業活動指数などが発表されるが、先週末のような指標が悪化を示せば再びドル売りに反応する可能性もある。さらに、それ以外では本日米2年債の入札、370億ドル分が実施される見込みとなっている。
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Last updated
2010.09.27 08:59:48
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