昨日は膠着相場。終日を通したレンジはわずか30ポイント程度に留まり、ほとんど動意らしい動意はうかがえなかった。東京タイムは白川日銀総裁から「円高で景気下振れの場合、適時適切な対応をとる」との発言が聞かれたほか、欧米タイムは発表された8月のシカゴ連銀全米活動指数などの米経済指標が予想を下回る局面も観測されたが、いずれの影響も限定的なものに留まっている。
テクニカルに見た場合、昨日は小動きで新たなシグナルなどは観測されていない。ただ、昨日は一時84.11円レベルを示現するなど直近安値をわずかながら再び更新しており、依然として下値リスクが高い状況を示している。そんなドルの下値メドはフィボナッチを参考にすると年初来安値82.88円を起点とした上げ幅の61.8%押しに当たる84.05円で、割り込めば時間をかけつつも100%押しレベルが再度視界内へと捉えられることになりそうだ。それに対するレジスタンスはまず84.60円レベルで、抜けても85円レベルに次の抵抗が存在している。
本日の東京タイムは午後に発表される自動車生産の指標程度で、それほど大きな材料が見当たらない。しかし、そうしたなか北朝鮮が開催する労働党代表者会や各種の中国ファクターなど日本国外の要因に注意を払いたい。なにが飛び出すのか予断は許さず、そうした意味で波乱含みとも言えそうだ。それに対して欧米タイムは引き続き発表される米経済指標に一喜一憂する展開か。本日は7月のS&Pケースシラー住宅価格指数や9月の消費者信頼感指数などが発表される見込みで、昨日のような指標が悪化を示せば再びドル売りに弾みをつけかねないかも知れない。また、それ以外では本日米5年債の入札、350億ドル分が実施される見込みとなっている。
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Last updated
2010.09.28 09:14:13
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