2日連続の陰線引け。連日の直近安値を更新する局面も観測されている。東京タイムの早朝に発表された9月の日銀短観における大企業製造業の業況判断は市場予想を上回る内容となったが好感した動きは長く続かず。その後の欧米タイムは、目立った米経済指標の発表などがないなか複数のFRB関係者などの発言をめぐり一喜一憂。ただ、月末をにらんだ需給要因などから戻り売り意欲は強く、ドル安傾向に変化は見られなかった。
テクニカルに見た場合、依然として緩やかな右肩下がりを続けており、ついにドルは83円半ばまで下落してきた。ちなみに、年初来安値82.88円を起点としたフィボナッチでは76.4%押しの83.60円を割り込んできたことになる。多少の時間は掛かるにしても100%押しの82.88円がしっかりと視界内へと捉えられた感も否めない。ドルの一段安には注意を要する。それに対するレジスタンスはまず83.90円レベルで、抜けても移動平均の21日線などが位置する84円台前半では頭も重そうだ。
本日の東京タイムは材料よりも月末・期末ということでの需給要因に先ずは注意を払いたい。最後の最後、ギリギリまで先延ばしされた為替予約などからドル売り優勢を予想する声も少なくないが、実際のところは果たしてどうだろうか。また、そんな需給要因や為替のレベルをにらんだ当局の市場介入などにも注意を要したい。一方、それに対して欧米タイムは日本の財務省が発表する9月の外国為替平衡操作実施状況に要注意。周知のように同統計で足もとの9月に実施された財務省介入の規模が判明するわけで、いわゆる覆面介入が実施されていたのかどうかも明らかとなる。マーケットの波乱要因となりかねない要素を秘めている。その後は引き続き発表される米経済指標そして米要人による講演などに注目したい。本日は前者について4-6月期GDP確報や9月シカゴ購買部協会景気指数など、後者もバーナンキFRB議長とベアー連邦預金保険公社総裁が上院銀行委員会で「金融規制改革について」証言を実施するなど、なかなか重要な案件が少なくない。
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Last updated
2010.09.30 08:58:50
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