30日東京外為市場の円相場は、29日に米金融アドバイザリー会社メドレー・インターナショナルが「日銀が来週4-5日の金融政策決定会合で円高阻止に向けた新たな代替措置を検討する公算」と顧客向けにレポートしたと伝わり、当局の円売り介入「第二弾」の警戒感と相まって83.50円以上で構築された米ヘッジファンドのドル買いポジションが投売りされ、あっさり83.50円を突破し83.22円と9月15日の円売り介入以降の円高値を更新した。もちろん、ヘッジファンドのドルロング投げ売りは、83.50円水準防衛で観測された当局の円売り介入が見送られたことが原因であり、輸出企業の売りや本邦勢のリパトリの円買いも円高に拍車をかけた。確かに、政府・日銀の円売り介入は15日以降観測されず、投機筋のポジションとされるシカゴIMM通貨先物の円買い持ち高は9月14日の4万7642枚から9月21日には2万3100枚まで半減、投機筋は円買い仕掛け易い状況にある。しかし、仙谷官房長官が9月15日の円売り介入後、「財務省は82円を攻撃に出るべき水準と考えている」と手の内を明かした以上、「仙谷ライン」82円防衛介入「第二弾」は“待ったなし”の状況とされる。いずれにせよ、ドル/円は9月15日のように83円を割り込み82円台に突入した際に「仙谷ライン」82円防衛で円売り介入が実施されるか否かを見極める神経質な展開が続きそうだ。
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Last updated
2010.09.30 17:42:27
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