1日東京外為市場の円相場は9月中間決算を終えて実需の売買が低調な中で10年度上半期末の輸出企業の円買い手当てに一巡感が指摘されたがものの、米FRBによる追加緩和期待を背景としたドル/円83円割れストップロスへの売り仕掛けで夕方にかけて83.32円前後へと円がジリ高基調を辿った。政府・日銀による円売り介入への警戒感は強いが、一方で財務省が30日発表した9月期(8月30日-9月28日)実施の為替介入額が2兆1249億円にとどまり、「9月15日の介入第一弾は結局、時間を買う政策に過ぎなかったのではないか」と介入「第二弾」への猜疑心が一部で浮上している。しかし、菅直人首相は1日午後の衆院本会議の所信表明演説で、「(急激な円高に関して)今後も必要に応じ、断固たる措置をとる」と表明、日銀が来週5日の政策決定会合で追加緩和を決定したタイミングで円売り介入に踏み切る可能性も指摘される。ただ、来週は8日に米9月雇用統計の発表が控えており、米雇用統計の数字次第で介入効果が減殺されるリスクもある。「日経平均9000円水準ではとても乗り切れない」とされた9月中間決算期末を9300円水準でどうにか乗り切ったという安堵感も介入「第二弾」警戒感を後退させている。いずれにせよ、来週は日銀の4-5日政策決定会合と「仙谷ライン」82円防衛の円売り介入「第二弾」の帰趨を睨みながら神経質な展開が予想される。
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Last updated
2010.10.01 18:14:21
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