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カテゴリ:食べ物のコト☆
6月21日に、「食の国際化」を話し合う第5回『銀座 食学塾』
シンポジウムが開かれました。 現在の日本の豊かな食生活は、輸入食材なしには成り立ちません。 スーパーでもさまざまな生産地、種類を持つ輸入食材が売られ、 今や輸入食材より安価な国産食材を探すことは難しいくらいです。 そして季節を問わず、いつでも生鮮野菜などが食べられるようになりました。 またシンポジウムの行なわれた銀座でも、 周りを見渡すと多くの外国料理店が軒を連ねていました。 日本の歴史の中で、これほど海外の料理や食材が身近に感じ られる時代があったでしょうか。 しかし、食材が豊かになるにつれて、 そこに含まれる問題点も決して見逃すことはできないでしょう。 これから日本人の食のスタイルがどうなるのか、 食の問題を解決する糸口はあるのか、 パネルディスカッションで大変貴重なお話を伺えました。 みなさんも海外の食や食材、日本のありかたについてご一緒に考えてみませんか? ************************************ ファシリテーター: 藤田正美(F) フリージャーナリスト。 東洋経済新報社の経済記者時代を経て、ニューズウィーク日本版創刊に参加。編集長を努 めた後、2004年に退社し、フリーランスに。 パネラー: 徳江倫明(T) 元「大地を守る会」専務取締役。 2000年から日本SEQ推進機構代表。 北上リグ(R) フランス大使館広報部勤務。 フランス滞在歴10年の自然食品通。 G.M.ナイル(N) 銀座ナイルレストラン二代目オーナー。 父のA.M.ナイル氏は、京都でのインド解放運動を展開。 斎藤公雄(S) 「食学塾」の主催者。 有機栽培あゆみの会、農業法人アグリクリエイトの代表。 ************************************* F では、国内の主な輸入品目と金額について見てみましょう。 皆さんは、買い物をする時、生産地を気にして食品を買いますか? パネラーの方はどうでしょうか? R 購入する時に生産地は、あまり重要視してないですね。 私は「衣食住」の順番を「食住衣」だと思っているほど 食べることが好きなので、何よりもおいしいことが第一条件です。 生産地は2の次ですね。 T 私は現在、中国の物流システムつくりに携わっているので思うのですが、 皆さんの食事で使用する生鮮野菜の約半分が、中国産なんです。 皆さん中国産と聞いて、どう思います? F 実は中国産は危険だと思っている方、手を挙げてください! →2/3の方が挙手。 N 日本だって危険だよ! 東京の人はみんな「江戸前だ江戸前だ~」なんつって、 寿司のネタなんか喜んで食べてるけど、あの魚を釣ったのは、 実は中国人なんだよ! 日本人は多少なりとも中国に対して偏見があるよね。 T 2000年に中国の農薬問題が表面化されて、輸入も制限されたんだよ。 それで中国もさすがに焦って、今は国内でも安全に対して ものすごく問題視されてる。 中国の一般家庭でも農薬に危機感を感じて、 生鮮野菜を食べる前に一度洗剤で洗う人がいることや、 水を流しっぱなしにして3時間くらい野菜をつけておくことは、 日本でもかなり有名になった話だよね。(毎日新聞2002年8月4日にも掲載) 最近では、野菜も洗える洗剤なんかが売られているほどなんだ。 それほど、中国では13億人の食料確保を最優先する政策で、 安くたくさん野菜を作るために農薬が使われている状況は有名なんだけど。 でも、トレーサビリティー(新造語。英語の「トレース」(足跡を追う)と、 「アビリティー」(できること)を合わせた言葉で、 「追跡可能性」(追跡ができること)と訳されます。)は、 日本より中国の方が動きが速いです。 中国は2002年の7月23日に開いた野菜供給に関する全国会議で、 「量から質に重点を置き、安全な野菜を提供しなければならない」と、 温家宝副首相が強調する発言をしました。 そして現在、日本に向けて輸出向けの農薬制限野菜と国内向けの 農薬たっぷり野菜の生産を分ける二極化が進んできています。 しかし、日本側では「人口13億の国だから徹底は難しい。 日本の輸入業者が指導するしかない」(農水省野菜課) という見方が強いのが現状のようです。 つづく☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 4, 2005 11:21:59 AM
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