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July 3, 2005
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カテゴリ:食べ物のコト☆
F 皆さんは生鮮野菜を買う時、ご家庭の食事なら農薬のことに注意して買うこともできますよね。
しかし、学校給食では今でも安さが大変重視されています。
食事の安全性より安さを追求した給食を子ども達が食べるということは、
農薬たっぷりの食事を知らずに食べさせられていることに他なりません。

家の食事では気をつけられても、学校の食事まではどうでしょうか?

また、外食ではどうでしょうか?

もっと言えば、惣菜、弁当、加工品で使われる原料は
輸入されているので、農薬が多いのです。

一方、スーパーで購入する家庭用の生鮮野菜は、
農薬に対しての危惧が高まっていますから、
農薬が外食の3割と少ないんですけどね。


N 皆さん外食でファミリーレストランに行ってハンバーグなどを頼むと、
必ず横に甘いニンジンが添えてあるでしょ。
それ、今度頼んだらよく見てごらんなさい。
どこのお店で頼んでも、形・味・大きさ・全て一緒ですよ!
皆さん、なぜだかわかりますか? 

出所が全部同じ加工食品だからです! 
日本ではトレーサビリティーがまだまだできていない部分も多いんです。


F 2001年12月11日の産経新聞で、
中国から輸入した野菜の残留農薬検出量が、
47.3%だったというニュースがありましたね。


T でも、日本も昔はそうだったってことを忘れてはいけないですよ。
中国は今、30年くらい前の日本と同じで、
経済成長の波に乗っている時期なんです。

そういう時の日本だって、以前は農薬問題や水俣病などで大騒ぎになっていたでしょう?
 それに、以前の農薬検査っていうのは、例えばホウレンソウを検査する場合、
どの農薬を使っているのか成分を一つ一つ予測して、検査して、
引っかかれば検出、というような検査だったんです。

だから、予測していない農薬に関してはわからないまま闇に葬られていたんですよ。

4~5年前から、一度に200種類以上の農薬検査ができるようになって、
それで農薬残留検出量が正確にわかるようになっただけです。


N 消費者にだって間違いはあります。
キュウリが曲がっている・虫に食われているもの・長さが揃わないものなどは
買わないという国民の感覚をまず変えていかないとダメだと思います。

遥か昔から、農家(百姓)はヒエラルキーの下の方で、
どんなに一生懸命にやっててもなかなか這い上がれませんでした。

その人たちが、なんとか這いあがろうと努力する歴史、
そういうものを踏まえて考えることの方が、農薬以前の大問題で、
とても大事なことだと思うんですけどね。

キュウリなんかは、実は曲がっているものの方がおいしいんですけどねぇ。


R キュウリやダイコンは、箱に詰めやすいからという理由で
国の役人がデッドスペースを無くすためにまっすぐな野菜を市場に出すようにした、
というのを聞いたことがありますよ。

それがいつの間にか当り前になって、消費者の方もまっすぐがいいと
思い込むようになったのでしょうね。
それに、最近私がニュースで見てビックリしたのは、
四角いトマトですよ! 

これもまたデッドスペースを作らないための品種改良なのでしょうけど、
そのために改良するなんて、どこか間違っている気がしませんか? 

それに、改良ということは、
また遺伝子組み替えなんかをすることにもなるでしょうしね…。


S 消費者の好みというよりは、昔の八百屋なら虫食いについて説明できましたけど、
対面接客のないスーパーなどでは、みんなきれいなものから買っていきます。
そういうところでは説明がほとんどできない状況なので、
いくら自然栽培で安全な野菜を売ろうとしても、
理解のないところで虫食い野菜はなかなか買ってもらえないです。

だから私たちも、自然栽培を分かっていただけるところにしか流通できません。

そして有機栽培なので安全は当り前で、おいしさを常に追求しています。


T 消費者の意識の前に、情報を出さないとわからないと思うんですよ。
もし私がですよ、一般の消費者で主婦だったとして、
スーパーに行って見た目キレイな野菜と、虫食いの見た目が汚い野菜、
両方並んでいれば、キレイな方をとりますよ。

これはもう、人間の本能なんじゃないかと思いますね。
だからこの際、情報を開示しない「売っている側が悪い」
と言い切った方が話はわかりやすいのではないかと思います。

 大体スーパーなどで売り出される前には、直販でない場合は全て
「市場」へ出荷します。
そして市場の人に委託販売をしてもらうわけですよ。
品物の値段は市場で、そこにいる人たちに自由に決められてしまうんです。

キレイな野菜が売れるんだから、当然市場でも
キレイな野菜の方が高値で取引されるわけです。

そんなふうだから、農家だって食べていくために、
見た目を一番に考えて農薬をまいてしまうのでしょう。

しかし、いくら見た目にキレイな野菜だとしても、
そんな身体に悪いものを作って、我々を殺す気か!? っちゅうわけですよ。

これはもう、売る側の意識の問題です。
私は売る側に、良心にしたがって頂きたいと思います。
市場の人間も農家の人間も、みんなが身体にいい野菜を作ろう、
消費者になるべく安全な野菜を食べてもらおうとして、
誠心誠意を尽くしていますか? 

というところを今一度、売る側にしっかりと考えてもらいたいんです。


F 他のパネラーの方、何かご意見などありますか?

N 私は今の子どもは食べ物のことを知らなさすぎると思います。
だから、食べ物もすぐに残しますし、感謝の心もほとんどない。

だから、もっと子ども達に農業というものを教えることが大事だと思いますね! 

農作業を実際に体験してもらい、その大変さや、大切さを
子ども達に教えるべきですよ! 

実際に今、農業体験を行なっている学校もあるんです。
筑波や学習院の小中学校なんかは、
郊外にそういった体験のできる農地を確保して子ども達に教えていますよ。

未来を作るのは子どもたちなんですから、
こういう経験はとても大切だと思うんです。 


つづく☆





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Last updated  July 4, 2005 11:31:41 AM
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