Moon Phases

以前ピアノ曲が色々入ったＣＤを手に入れたのですが、その中の一曲だけが無性に
懐かしかったという経験があります。なぜそれほどまでにその曲が懐かしいのか、
それはまるでその作曲家が生きていた時代を知っているような感覚、その情景が
浮かび上がってくるようでした。
私はふと実家に置いてある、私が幼少の時に聞いていたクラシックのレコードの中に
その曲があるのではと思いついて見てみましたら。。あったんです。その曲だけ。
鳥肌ものでした。数十年も聞いていなかったのに、私の脳裏にはちゃんと幼少の時
に感じていた情景そのままに記憶されていたようです。


ベートーベン弾きとも言われるケンプの曲に今凝っています。彼の生演奏ビデオを
最初見たときは涙が出てきました。彼のは、その演奏のパフォーマンスそのものに
情感を込めるので、私はその表情を見るのがとても好きです。

★Wilhelm Kempff (November 25, 1895 － May 23, 1991)

太陽いて2度、月魚15度、水星蠍19度、金星天秤16度、火星蠍18度、
木星獅子9度、土星蠍12度、天王星蠍21度、海王星双子11度、
冥王星双子17度


彼の経歴を調べると色々な事実が浮かび上がってきます。彼があまりにも後進の完璧
な演奏をするピアニストは違って、演奏にむらがあり、戦後演奏会を開けなかった
時期にその弱点を克服することが出来た困難な時期があったこと。木星がしし座に
あります。それは土星とスクエアの位置にありますが、木星のしし座は困難があると
それをドラマチックな理由をつけて避ける傾向があるかもしれません。彼が楽観的に
考えていた高度な技術を身に着ける努力は、困難にあって初めて思い知らされ、成長
の為のきっかけになったようです。

本能的な本質と意図した行動を合わせることが出来るのは、水星と火星のタイトな合。
鋭い着想を持つ人であると言えます。かれは演奏家だけでなく、作曲家としても知られて
います。繊細な芸術性は金星と海王星のトライン、金星と冥王星のトラインにも現れて
います。

月は本能的なものをイメージ化することが出来るうお座の位置で、さそり座の水星と
火星にトラインです。彼のイメージをそのまま鍵盤に表現することは簡単だったで
しょう。音楽家にふさわしく、彼には地のエレメントが全くありませんね。

他のピアニストで知ってる例が、同じように火星と天王星の合の間に冥王星が入る例が
あって、ケンプと同じように火星/天王の合なのです。火星と天王星は機械操作の
才能と関係があるともいえますが、単にそういうものを通してスリルを感じることが
一番のポイントなのでしょう。