Moon Phases

ある心理学博士のチャートを見つけました。
心理学と言っても、研究に向ける人と、占星学に向ける人、またはカウンセリングに
向ける人とではチャートの特徴も違うんですよね。当たり前ですが。
この方の場合、催眠療法を取り入れていて、目立つものには太陽とキロンの合。
そして火星と海王星のハードアスペクトがあるのがちょっと驚きです。それは天王星を
含んでＴスクエア、冥王星で調停を形成していて、典型的に火星/海王星の
サイキックヒーリング力を天王星のテクニックと、冥王星の深層まで浸透する性質を
合体させたものに見えます。つまりこの火星が天王星、海王星、冥王星とアスペクトを
持つということで、ハウス位置が分からないのが残念ですが、8室あたりと関係すると
典型的なヒーリング位置になるはずです。

ここのサイキックヒーリングという表現は、心霊的な意味が強まりますが、もともと
サイキは英語のpsycheで、psychic=精神の、精神的な、心理的な、心的な、心霊的な
の意味で一般的に使われるので、超オカルト系の意味はありません。

太陽とキロンの合。私のイメージでは、太陽の自我とキロンのヒーリング力の合体
ということですが、運命的には自分自身がヒーリングへの動機づけになっているの
ではと、つまり心理的には自分自身の心の深層下の心の傷がその動機になって
いることがあるかもしれない。このタイプの人は一般に自分自身とクライアントの間に
一線を引く傾向があるようで、だからこそ職業的場面では没自己で望めるはずです。


同じく催眠療法師の人のチャートですが、目立つのは月が冥王星とトライン、
海王星へのオポジション。月が木星、海王星、冥王星とアスペクトを持っています。
チャート全体のバランスはすごく良いです。キロンは太陽と火星とソフトアスペクト。

どちらにも共通するのは、催眠は基本的には心理学の領域ですが、しっかりと
形式的に決められた言葉で誘導するという過程がとても大切なので、水星が
地のサインであること。催眠で人の無意識の領域を引き出す為には、その為に
使う言葉(暗示)というのは重要な役割があるからでしょう。

結局のところ、職業面や才能を見るのには、ネイタルチャートの何が一番目立つもの
であるかが大事になってきます。占星術師のチャートでも全く占星術の指標が
感じられない場合もありますが、その場合は占星術をエンターテイメント(自己表現)
やビジネスに取り替える人であったりして、結局個人鑑定（カウンセラー）向きでない
場合もあります。