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テーマ:障害児と生きる日常(4433)
カテゴリ:その他
昼食作りボランティアをやっている障害者共同作業所の
一泊旅行に参加してきました。 通所生、親、ボランティアと40名近い人数で、積丹へ。 札幌市の福祉バス(無料)を借りて、美国でお鮨食べたり 神威岬などを見学したんだけど、意外と疲れたよ。 初日は天気が悪くて、夕食後は同室のボランティアのおばちゃん たちとおしゃべりした後23時には就寝。 いやー、おばちゃんたち60代の人がほとんどなんだけど マシンガントークで聞いてるだけでエネルギー持ってかれた。 話の中で、今は通っていない障害者の女性の家族の話がでた。 原因不明の脳性マヒと思われる病気のせいで、自分で体を動かす ことが難しく、会話もできない。周りの人をきちんと認識している か判断できない。 今は自宅に近い送迎付きの施設に通っているらしいが、腫瘍のせいか 顔つきもすっかり変わり、目が飛び出て頬がこけ、車椅子で外に出る と必ず振り返られるほどになってしまっているという。 ご両親は大変できた方で、父親はそれまでの仕事を辞めて作業所の 指導員として働くかたわら、定時制高校の先生を務めていた。 そんな多忙な中、近所の年寄り夫婦や病気がちの家族がいる家の雪かき を何も言わずに済ませて出勤していくという。 母親は自身が父子家庭で育ち、子供から「お母さん」と呼ばれること が夢だったのに、それも叶わず、原因不明の為に第2子も泣く泣く あきらめ、さらに老親の同居の世話もしている。 車の運転が出来ないため、作業所へは公共機関を1時間余りも乗り継い で通って腰を痛め、大変美しい人だったのに50代のうちから腰が曲が り老け込んでおばあさんのようになってしまったらしい。 今通っている障害者の人たちの家族も、それぞれ大変な思いをしている。 作業所の代表をされている方は第1子が障害をもっているが、健常者の 子供も二人いる。 周りからは「なぜ一人目が重い障害を持っているのに、さらに産んだのか。 親が死んだ後面倒を見なければならないのは兄弟なのに。」などと 非難されたらしい。 でもその方は「障害を持つ子と普通の子の両方の親になってはじめて、 どちらの親の気持ちもわかるし、それがどちらの子供にとってもよいこと だと思う」ときっぱりおっしゃったらしい。 本当に強い人だな、と思った。 2日目は快晴で、神威岬は素晴らしい眺めだった。 駐車場から展望所まで一人の女の子の車椅子を、その母親と一緒に押して 登った。 きれいに舗装されてはいるが、100メートル以上はあるなだらかな坂道 は大人二人で押しても息が切れる。 車椅子に乗ったMちゃんは身体だけでなく知的障害もあるので、楽しげに 左右を見ながらおしゃべりしている。もちろん同じことの繰り返しだったり、 意味のわからない内容だったりする。 そのおしゃべりに答えながら、頑張って押していくと頂上についた。 目の前に絶景が広がり、しばし深呼吸。 車椅子のMちゃんは私達の「ほら、きれいな海だねー!」という声に 「ウワー、キレーだねー」といつもより1オクターブ高い声で言った後は 一緒に登ってきた人たちの方ばかりに気をとられ、景色はもう見ていない。 Mちゃんのお母さんが「せっかく大変な思いして登ったのに、もっと見て くれればいいのに。」と苦笑い。 たぶん、Mちゃんにとってはいつもと違う場所、違う空気、みんなの表情 にずっと興味があるんだろう。 Mちゃんは20人近くいる通所生の中で、私が一番好きな子だ。 おしゃべりで、ちょっと仕切りやで、よく笑う。 何を言っているかわからないし、名前も全然覚えてくれないけど(笑) なんだか愛嬌がある。 他の子たちもみんな個性的で、いい子たちばかり。 本当に親が根気よく、きちんとしつけをしているなあ、と思う。 お母さん達には本当に頭が下がります。 いや、お父さん達にも。ホントにできたお父さんばかりだと思う。 小学校や中学校の時障害を持つ子と一緒に旅行したり、行事に参加 したりってことがあったけど、親同士も交流するのもいいと思う。 今回は本当にいい経験ができました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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