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テーマ:バンドマンの語り場(1285)
カテゴリ:もろもろ。
いろんな想い出が、ふつふつと思い出されます。
古い話で恐縮ですが、'90花博にアリヨズシャッフル /with Valerie Wellingtonでご一緒した時の事です。 たしか初っぱなの「Ariyo's Stomp」でのギターソロでした。 伸ちゃんはステージ一番前まで出て、ネック振ってチョーキング一発! の瞬間、長さが限界だったシールドがスポッと抜けたのでした。 「ん?」っていう伸ちゃんのお顔が忘れられません。 同ツアー別日の公演(場所を失念しました)が終わり、ホテルの部屋でドラムの四宮と二人、買ってきたワイン飲んでたら、伸ちゃんからTel.。 「ちょっとわからんトコあるし、邪魔してもええかな?」 「今ふたりで酒飲んでますが、よろしければグラス持ってお出でください♪」 などと脳天気な連中はお気楽に受け答え。 程なくやってこられた伸ちゃんは、ちゃんとグラスを持参下さいました。 ワインを飲みながら、音楽談義。 あとで聞くと、ほとんどお酒は飲まれない、とのことだったのです。 僕らに合わせて下さってたんだなと。 それから、持参された譜面に目が行きました。 "Kitchin Man" タイトルの両サイドに、台所グッズの丁寧なイラストが入ってたのを見つけた僕は、 「塩次さん、これご自分で書かれたんですか?」 「そや。どーでもええけどな自分、辛気くさいし伸ちゃんて呼べ。」 「え~そんな失礼な。よう呼びませんて」 「ええから言え」 「・・・・・はい」 これ以降僕は、無礼千万を承知の上で、師を「伸ちゃん」とお呼びするようになります。 そば好き・将棋好きが共通してるアリヨさんと伸ちゃんは、昼飯はそば、移動中には将棋、と楽しんでおられたのが印象に残ってます。 ブルーブラッドBBの時だったと思うのですが、伸ちゃんがゲストで来ていただいた時のことだったと思います。 多田タカシさんが持参されていたES-335を弾いた伸ちゃん、 「多田ぁ~、これええな。ええ音するやん」 「でしょ」 「くれ。」 「そんな殺生な~」 「ええやんけ、くれ。」 などという、子供みたいな面もお持ちでした。 ・・・あかん、また涙出てきた。 今、改めて塩次伸二というギタリストが、いかに凄い存在であったのか実感しています。 素晴らしいプレイは今さら言及する必要もありませんが、自然体で、男気があって、お茶目で、誰にも優しくて。 そんな伸ちゃんだったからこそ、皆に愛されてもいたのでしょう。 いくどか一緒にプレイする栄に浴したばかりか、曲がりなりにも音源まで残すことが出来た僕は、本当に幸せだと思っています。 残念極まりないですが、今はただご冥福をお祈りします。 伸ちゃん、ほんとうにありがとうございました。 どうか安らかに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.10.21 05:32:38
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