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★GROSS(ドイツ歯科技工マイスター 大畠一成)のBLOG!!★  ●歯科界の動向●

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Jan 28, 2009
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Dieter Schulz氏のNAT書籍、待望の出版!!!

 Dieter Schulz 著/大畠一成 訳

  世界各国の歯科技工士の座右の書!
  自然に適ったワックスアップテクニック!


 参照: Ishiyaku Dent Web
 http://www.ishiyaku.co.jp/esample/462040/flash/F_  
 viewer_standard.htm

  
「筆者序文」

 あらゆる補綴治療の目的は,解剖学に基づいた,自然(天然歯)に調和した干渉のない
修復の実現である.その目的を達成するためには,機能的要求を満たした各歯牙構成部の
形成が何よりも重要であるだけに,まずはその各歯牙構成部を分析する必要性が生じる.
たとえば,上下顎歯牙間のコンタクト領域が挙げられる.この領域をつぶさに観察するこ
とによって,歯牙と歯列とが複雑なメカニズムを有する運動経路を示すことがわかる.
また.機能経路に応じた歯牙表面の圧痕からは,自然な運動時の対合関係を写しとること
ができる.それらを分析し,「オクルーザルコンパス」と呼ばれる座標に置き換えること
で.機能運動経路およびその方向性を視覚的に捉えることが可能となる.そして,各機能
運動方向をカラー化(色分け)し,国際カラーコードとして整理する.そのカラーごとに
カラーワックスで分類することによって,日常臨床において自然(天然歯)に適った
ワックスアップテクニック(NAT)を理論的に駆使することができるのである.

 NAT の臨床応用は,顎運動に常に適応した歯冠修復物の基準的ならびに構造的切片構造
単位を明確化することに繋がるうえ,その各工程を正確に進めることで,干渉のない,対
合歯との調和のとれた相関関係を確立し,ひいては天然歯列を基調とした咬合面形態を付
与することができる.本書ではこのような考え方を構造的形態学と位置づけ,その理解を
促している. 一般的には,「機能」は主に臼歯部修復において言及され,前歯部修復では
「審美」が重視されることが多い.多くの文献などにおいても前歯部の審美性については
非常に多くの理論展開が見られるがゆえに,前歯部の機能的観点については十分な学術的
知見が積まれていないように見受けられる.前歯部の機能──この意義が十分に評価され
ていないことが昨今の歯科界における世界的な問題であり,現代の歯科医療従事者たちは
この理論構築の本質と重要性を早急に理解すべきである.その理論を実践に落としこむ
作業の基準は,天然歯に見出すことができる. 言い換えるならば,機能経路の詳細な知識
なしには,前歯部修復の“ 壁” を超えることはできず,患者の満足度を向上することは
不可能である.前歯部においても,その機能を入念に観察することによって,審美的な
形態が付与されるのである.これからの歯科界を担う多くの若い歯科技工士に,
オクルージョンというきわめて多様性の高い分野における一つの指標を示す意味で,
本書は価値あるものとなるであろう.

 すべての書物には出版社が欠かせないのと同様に,書物の著者にも“ 家族” が不可欠
である.筆者にとっての“ 家族” とは,日々の臨床で協力を惜しまない歯科医師,歯科技
工士の友人たち,そして心から信頼するRalf Suckert 氏と,彼の仲間であるteamwork
media 社である.そして日本語版の発刊にあたっては,友人である大畠一成氏に多大な尽
力をいただいた.常に筆者を理解し,サポートしてくれた実際の家族や,すべての友人を
含め,本書の実現に力を与えてくれたすべての人たちに,心からの感謝の意を表したい.

 Dieter Schulz






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Last updated  Jan 28, 2009 05:55:21 PM
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