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カテゴリ:歯医者さんや歯について~
☆ついに発刊!!! 月刊「歯科技工」別冊 審美歯科治療のための天然歯フォトギャラリー Jan Hajto 著/大畠一成 編 ☆審美歯科治療における患者様のためのカウンセリングに最適! ☆審美歯科治療・補綴物製作のイメージアップをサポート! ☆審美修復治療にかかわる歯科医師,歯科技工士, 歯科衛生士のためのコミュニケーションツール! 参照: Ishiyaku Dent Web 著者序 本書は,天然歯の精密な“模倣“を求められるにもかかわらず,健康・健全な天然歯列を目にする機会をめったに得ることのない歯科技工士にとって,その実際を体感し,インスピレーションを養うことに役立つはずである.日々の臨床において天然歯と接することを生業としている歯科医師や,そのケアを担う歯科衛生士には,歯科技工士によって製作された補綴物が天然歯すなわち“自然”に適っているかどうかを見極める感覚が潜在的にプログラミングされているであろうが,仮にそうであったとしても,口腔内の全体像を把握しながら複数の症例を直接的かつ臨床的に比較できてはじめて,歯牙形態の微妙な違いや歯肉状態の微少な変化をも理解することができる.本書ではそうした意図から,カラーアトラス形式により,自然で美しい前歯歯列弓を著者の主観に基づいて厳選し,顔貌を含めて症例写真として掲載することとした.その天然歯口腔内のコレクションは,審美修復計画の立案を行う歯科医師や,前歯部修復の補綴物製作に従事している歯科技工士,口腔内のメインテナンスを担う歯科衛生士,そして患者との間のコミュニケーションを手助けすることにもなるだろう. 自然が産みだす天然歯の形態は無限の多様性を有しており,欧米において現存するアトラス形式の書籍では,その多様性の一断面しか提供されていないが,著者は本書の編集にあたっては2,000人以上の健康な歯列弓を有する患者を観察したうえで,42症例を厳選し,それらをあえてランダムに配した.当初はランダムではなく何らかの分類に基づいて配することを試みたが,すべての分類に対応できる組み合わせを示すには100以上の症例を例示することが求められるほか,仮にそれらが可能であったとしても,微妙な配列の差異や歯牙の表面性状,摩耗などの状態によって分類先が複数にまたがってしまうことなどから,最終的には見送ることとした次第である. 本書が,読者諸氏が自らの臨床をベースに,天然歯列や患者個々の口腔内状況を一定の経験則に基づいて分類する際の一つの助けになれば,何よりである. 2009年6月 Dr.Jan Hajto(歯科医師) 編者序 本別冊は,前歯部における審美性および機能性を理想的に兼ね備えた天然歯形態について,2,000人以上の健全な歯列弓を有する患者から厳選した女性32,男性10の42症例をカラーアトラス形式で紹介し,分析と論証を行ったものである.われわれ歯科医療従事者を魅了してやまない天然歯の形態は,著者の述べているとおり無限の多様性を秘めているだけに,無数のバリエーションを有する歯冠形態を整理する目的を果たすためには,具体的かつ高度な知見と観察眼に基づく基準が必要となる.その基準がなければ,術者の主観的な嗜好および満足の範疇にとどまり,客観的かつ確実な論証とは言い難い.その意味で,本書ではその基準として,「外形」「幅径」「隣接面コンタクト」「トゥースポジション」「歯肉縁の頂点と歯の長軸」「歯冠長」「歯軸」「各種水平ライン」の8つを基礎に置き,歯牙と歯肉の状態,そして口唇と歯牙の相互関係から生じるスマイルラインに至るまでを紐解き,天然歯列歯冠形態の分類・体系化を試みている(Analysis). 各症例の後欄には解説文(More Analysis)として,患者の顔貌,外形および歯肉縁頂点と歯冠長軸の差の分析から歯冠形態の概略的分類法を示したうえで,各種水平ライン,スマイルラインなどの比較,歯冠長径および幅径の割合,さらには歯冠の表面性状,色調などの分析を加えた.さらに巻末には,著者のJ.Hajto氏がドイツ語版の姉妹書で展開している知見を踏まえながら,必要最低限の補講を展開してある.各CaseのMore Analysisにある各種分析・分類基準や歯牙形態把握のための用語などについては,わが国の歯科医療従事者にとっては十分には聞きなれないものも含まれているかもしれないが,186~189頁の補講を適宜照らし合わせながら,読者諸氏それぞれの“天然歯観”を培う努力を重ねていただきたい次第である. 本書を通じては,審美的な観察力を養うことはもちろん,天然歯には人間(歯科技工士)の手では作ることのできない要素が存在していることも理解できるであろう.また,術者の歯冠修復における創造性とバリエーションを広げ,充実したインフォームド・コンセントを図る際にも意義深い一冊になることと確信している.本書が審美歯科治療の立案,設計,製作,そしてメインテナンスなどに総合的に従事する歯科医師,歯科技工士,歯科衛生士,そして患者との間のコミュニケーションの一助となり,高度な審美性と機能性を兼ね備えた歯冠修復が少しでも多くの歯科医療現場で達成されることを願ってやまない. 2009年6月吉日 歯科技工士マイスター 大畠一成 Ztm.Kazunari Ohata お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 4, 2009 02:41:00 PM
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