ＧＲＩＦＦＩＮの手紙

≪親切≫や≪思いやり≫
それは、受け取る側にとっては≪お節介≫や≪迷惑≫と感じることもあると思う。


私個人の場合、いわゆる≪お節介≫な行動を起こす事がある。

たとえば、スーパーで陳列されていた卵パック。
割れている卵パックがあったら、もちろん買わないだろう。
しかし、私は近くいた店員さんに
「この卵パック割れていますよ。」
≪お節介≫にも、持っていって渡してしまうのだ。

別に≪感謝しろ！≫だとか、≪俺っていい奴！≫というアピールをしたいワケではない。

もし・・・・
誰も気が付かないで、そのまま放置して、誤って販売してしまった場合
お客さんにもお店にも良い事はない。

そう、どちらにも不利益ならば、気づいた人間が、未然にトラブルを防ぐべきだと
ごく自然に考えただけなのである。


以前、同じ仕事のある先輩に、こう指摘された。
≪責任の取れないお節介は、無責任だと思うよ！≫

この時、私たちの仕事を別企業に運営を引き継ぐ時だった。
しかし、その会社の人員体制が厳しい事を引き継ぐ方から聞き、
「きちんと上司に相談した方がいいのでは？」とアドバイスした。

だが、そうした話が大きくなってしまい、「たき付けたのは誰だ？」と話になり、
私が元凶であると、突き止めたようだ。

現運営会社にとって、引き継ぐ企業は取引先にあたる。
しかし、引き継ぐにあたり、現在の人員を残してお手伝いさせることは難しいという。
そこまでする必要はないとの判断は妥当なのだろう。
しかし、引き継ぎ体制が脆弱という事実を大きくしてしまったせいで、
もしかしたら、現運営会社にもサポートの要請があったのかもしれない。

私の立場としては、現運営会社所属であったが、引き継ぎを機に退職扱いとなる。
そう、引き継いだ後は全く関係のない人間になってしまうのだ。
だから、現運営会社の立場から見れば、私の発言は無責任と取られたのである。
確かに軽率だったと、反省しなければならない。


しかし、無責任と言われようと何を言われようと・・・・
どうにかしなければ、引き継いだ後、事故やトラブルが発生しかねない！
私の思いは、ただそこにあったことだけは、今、この場を借りて申し上げておきたいのだ。

いわゆる、私の行動は≪越権行為≫だったのだろう。


≪めんどくさい奴！≫と思われているかもしれない。
≪キミは偽善者だ！≫と指摘されるかもしれない。

お節介や迷惑になってしまう時もあるだろう。
でも、なんとかしたい。力になりたい。見て見ぬふりだけは、したくないだけなのだ。

医者でもないのに、目の前の病人を治療する事は危険である。
しかし、自分が医者でないからといって、見て見ぬふりをする人は稀だと思う。
力になりたいと思うのが、人としての心情だと思う。

確かに、次元は違うかもしれない。
でも、小さな親切は、たとえ相手に嫌な顔をされようと、
しないで後悔するよりは、して罵られる方が良いと考えてしまう。

もちろん！
≪親切の押し売りにならないように！≫

難しいが、自己満足で終わらないように、相手を含めた環境も視野に
自分のなすべきことを考えながら、生きていきたいと思う。