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こんにちは、お久しぶりです。
何事もままならない日々を送っております。まぐろです。 実家暮らしに戻って、ほえほえっとした日々を送っていると 一日の過ぎてゆく間隔が、恐ろしいほど早いですね。 田んぼの畦道を散歩してみたり 両親の趣味で揃えてある『釣りバカ日誌』の原作本61巻分を読破したりしている内に ふと気づけば、半月が流れてしまいました。 色々考えて戻ってきたのに このままでは、三十路間近になって親のスネを齧っている 寄生獣的な存在に成り下がってしまうこと請け合い。 取り敢えず、先月の新聞配達のお給料が尽きるまでに 次に控えるステージの臨戦態勢だけは整えておかねば・・と 僕が最初に手をつけたのは そう・・ 自動車教習所です。 交通機関が発達した東京に住んでる分には 自動車の免許なんて、金の掛かる無用な長物にも思えていましたが こと、田舎暮らしともなると話が百八十度変わってきます。 大動脈となる交通機関のバスなんかが、一時間に四本では コンビニエンスストアに、うまい棒を買いにいくのにも骨が折れるのが現在の状況。 まあ・・バイクでも買えば事たることですが これからやろうと思っている仕事にも、少なからず必要になってくるので 三十路の手習いと 遅ればせながら、教習所通いの日々を選択いたしました。 さて・・ 数ある自動車教習所から、どの学校を選択しようか? どうせならば、近場のほうが通学がめんどくさくなくって良いな? ・・などと考えながら、県下に数ある教習所の中 自宅から車で20分程にある二校に絞り込み 自分的最終決議を纏める為に、取り寄せた資料なんかを机の上に並べ 部屋に篭って、あれこれ考えていると・・ 話を聞きつけた父親がやってきました。 なんでしょう? やけにニコニコと意味深な微笑を湛えております。 「まぐろ、教習所に通うならワシの知り合いが勤める 『かつお自動車教習所』に通わんか?」 「ん?かつお自動車教習所?」 突然の申し出と、聞いたことのない学校名に首を傾げる僕。 この『かつお』てのは仮名で、ココには地名が入るのですが・・。 僕の頭の中の近隣地図には入っていない地名を冠しています。 「遠いのは、嫌だよ。ほら近場にも教習所あるし・・。」 「いや。お前が資料を取り寄せた教習所とそんなに距離も変わらないぞ。 それにスクールバスが、ウチのすぐ前を通っているから通学は楽だろ。 面倒くさい手続きは、こっちで全部やっておいてやるから 『かつお自動車教習所』に決めときなよ。 ほら、これも貰って来てやったから。」 そういって、ニコニコを絶やさない父は『案内所』と書かれた 一通の封筒を僕に手渡しました。 既に、僕の名前に書かれた入校願書なども添えられております。 ・・・何なんでしょう? この段取りの早さは・・。 そして彼の意味深な微笑みは・・。 ウチの父親は、どちらかと言うと表情豊かで微笑の絶えない人なのですが 普段、その笑顔を見慣れている僕は この何処か『違和感を覚える笑み』に、何か裏があるように思えました。 「考えとくよ・・。」 そう、その場はお茶を濁してみました 彼の勧誘はこの後もずっと尾を引き続け 夕食に食卓においても、セールスは続くのでした。 「この強引さ・・ただの人付き合いだけが理由じゃない。」 あまりにもしつこいので、理由を問いただしてみても のらりくらりと言葉をはぐらかし要領を得ません。 ますます怪しい・・。 あまりにも怪しすぎるので、傍らで話を聞いていた母が 「もしや、私の他にいい人でもいるの!! その関係のお誘い!?キーーー!!」 などと、あらぬ誤解を持ち、仲良く喧嘩をおっ始める始末。 おいおい・・。 その後も、色々と探りを入れてみましたが ついにその真意を知ることは出来ませんでした。 なんだか、薄ら寒い不安感がなんかが纏わりついてきますね。 しかし、もしも既にこの話が その教習所に勤める知り合いさんとやらの耳に入っている場合 父親の顔を潰してしまうんじゃないかと言う危惧から・・ 「まあ・・近場なら良いか、送迎のバスもあるし。 何かあっても、実の息子の命までは取らないだろう。」 ・・などと、半ば無理やり自分に納得をさせて 『かつお自動車教習所』に入校の手続きを取る事にしました。 この選択が、物凄く面倒くさい教習所生活の始まりとなろうとは・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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