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穏やかな爆弾

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カテゴリ:声がなくなるまで
12月19日・午後4時34分。

ばあちゃんが旅立ちました。

享年87歳。

とても穏やかな死に顔でした。



不思議と、涙はあまり零れませんでした。

予てから患っていた
汎血球減少症という難しい病気の悪化で
それまでお世話になっていたグループホームから
近所の総合病院に移って3ヶ月。

主治医の先生からは
「いつ亡くなってもおかしくない状況です。」と
念を押されていたもので
覚悟だけは出来ていたのかも知れません。

僕の中には、悲しみよりも
ただ、心の一部分を削り取られたような
喪失感だけが色濃く残りました・・。



旅立つ1週間前の休日。

僕は、ばあちゃんに就職が決まった報告を兼ねて
お見舞いに行きました。

つい先日までは
全く見ることの出来なかった
無数の管がその身体中に通され
とても苦しそうにしているばあちゃん。
その姿が痛々しくて
心の中を掻き毟られたような感覚に襲われたのを
今でも覚えています。

「ばあちゃん、お仕事決まったよ。」

僕は、ばあちゃんが依然お世話になっていた
グループホームの職員さんと
同じ仕事をしているコトを告げると
「それは、いい仕事に就いたね。」と喜んでくれました。



帰る間際、僕は
ばあちゃんの手をそっと握ってみました。

大人になってからと言うもの
あまり触れることのなかった・・

小さな手の平。

年輪を経て、枯れ枝のように
細く弱弱しくなってしまっていましたが
とても温かくて
ばあちゃんが、まだ確かにココにいると言う
力強い存在感が感じられました。

「また、来るからね。」

手を握られて
何となく照れ笑いを浮かべていた、ばあちゃんの笑顔。



その温もりと

はにかんだ微笑が・・

僕にとって

ばあちゃんの最後の思い出になりました。



さようなら・・ばあちゃん。

貴方に会えて、僕は嬉しかったです。

長い間、本当に

ご苦労様でした・・。





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Last updated  Dec 23, 2004 09:03:09 PM
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