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カテゴリ:本
親を嫌うなんて日本人の良識や感覚からはとんでも無い話になる。自分 の存在はその親からいずるものだから疑問や嫌悪はあってはならない。 子が親を嫌い離れて行くなんて、親不孝の極みである。 私はこの本を読んで長年自責の念に押しつぶされそうになり逃げ回って いた母親との関係を再認識し、尚且つ受け入れる事が出来るのではな いかと思うようになった。それまでは私の中にある世間が許さなかったの だ。釈明の場すら設けて貰えない不自由を常に感じていた。しかし今、 (200Q年は)年老いた母に何も言うべきでないと解るのだ。 物語の天吾は父に逢いに行く。その時都合よく(どちらにも都合よく)父 はボケていて明確な会話は成立しない。それでも一方的にグシャグシャ に絡まった塊が形状記憶の物質へと変化しクルリンとほどける。私と私 の中にいる母親はクルリンとほどける物質になりうるであろうか? 誰しも最後の最期まで ”こうしてこうなりましたが出来ずに生きていまし た、死んで往きました”となる。そう云った当然の疑問を1Q84に託して 人間の可能性を追求した話なのだと私は納得。月はひとつだが心の漂 流に終止符を打ってくれたこの本に出会えた2009年は200Q 年になっ た。物語の終わりは常に自分に都合よく心地良いものに期待する。そし て本の後半を一気に読み抜けるのだ。私の心の風景にピッタリの結末 がそれとも想像だにしなかったおわりなのか・・・・それは読んでのお楽し み(ここには書かない) さて、村上さんここ数年ノーベル文学賞の候補に挙がりその都度私も ドキドキしながら発表を待つのだが・・・・ この本で少し引っかかった事がある。彼も(村上さん)歳をとったなぁと。 歳なんか絶対にとらない人だと思っていたからショックだ。 言い回しがくどく必要以上に読者に向かって念を押すのにいささか閉口 した。生きていたら何年かしてもう一度読むであろう本だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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