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カテゴリ:動物
猫や犬以外の動物との交流は意外と身近にある
子供のころだが、夜な夜な天井の上が騒がしく 両親は、ねずみの仕業だろうとなすすべも無いので 放っておいた ところがあまりの騒々しさにたまりかねたのか 殺生が嫌いな父親はどこかからさびついた ねずみ捕獲器を借りてきて 台所に設置した ところがいっこうに捕まらない あっさり親はあきらめた ある日の夜、部屋に私がいると、ちょこちょこと 小さなねずみが姿を現した 息を殺して見ていると壁づたいに歩き進み どこかに姿をくらました ここはねずみの通り道になっているのだな、 よし、この通り道にネズミ捕りを仕掛けて捕獲だ ネズミ捕りにパンくずをいれ次の日待った 案の定ねずみは出てきて、うまい具合に 捕獲器へ入っていった 私は一瞬興奮した だが次の瞬間落胆した ねずみはパンを食べているが、さびた捕獲器は 閉まらなかった 次の日もその次の日も捕獲器は閉まらない 仕方が無いので、捕獲器は撤収した ところがねずみはある時間になると、姿を現す 餌をねだっているように勝手に思えた よく見るとつぶらな瞳がかわいらしい ねずちゃんと名前をつけ、餌付けをした ねずちゃんは私にあまり警戒しなくなった 餌が無くても横にじっといてるときもあった ささやかだが友情みたいなものを感じた そんな日々が続き、ある日曜日 居間でテレビを見ていると ねずちゃんがこちらにむかってきた 家族はいっせいに気づき ねずちゃんは居間の隣の部屋へ入っていった ふすまづたいにねずちゃんが移動しようとした瞬間 猫のようなすばやさで、父親が素手でねずちゃんを 捕獲した ぢぃぅぅ~~ まるで断末魔の叫びだった あっけなくねずちゃんは捕らえられ 少し離れた山へ捨てられた 小さな野ねずみとの思い出である お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.03.11 13:53:57
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