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2010.03.20
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カテゴリ:双子のこと
春の三連休。子供たちは元気いっぱい。パパは毎日お仕事。

でも、せっかくのいいお天気なので、ちょっと時間はかかるけれど、2人を連れて思い切って動物園へ行ってきました。(車+電車+バスで片道2時間半)
この動物園、何年か前から連れていってやりたいと思っていたけれど、私一人で連れていく勇気が出なかったんです。何しろ、ちょっと前まで、まっすぐ歩かせるだけでも、ものすごく時間がかかるし、色々とコダワリも強いし、別方向に走って行くしで、普通に買い物に連れていくだけでも大仕事でしたから。でも、もうすぐ2年生。さすがに大丈夫でしょう。

でも、昨日の夜、
「あした動物園に行こうよ」と誘ってみても

  ぶー 「えー。いいけどぉ、別に」
  チャト「えー。ぼくは、家でのんびりしていたほうがいいな」 と、つれないお返事。

今朝になって、ぶーくんは「ぼく、やっぱり絶対行きたい(電車に乗れるから)」と乗り気になったけれど、チャトくんはやっぱり「えー」でした。


ところが、ところが。
動物園の門をくぐって、園内の地図を渡したとたん。2人そろって俄然はりきりだしました。
 「ぼく、まずは白鳥を見るよ!」
 「次はこれ、オシドリね!」 「早く早く!!」

と、地図を見ながら、自分たちでどんどん行く先を決めて歩いていくじゃあないですか。


そうでした。
この2人。動物オタクでもあったのです。
ふだん『ダーウィンが来た』や図鑑で見ている動物が、目の前にいるんですから。
来てみたら、すごーく楽しい所だって気がついたらしいです。

来るのを嫌がっていたチャトくんまで
 「ぼく、来てよかったって思う。こんなに楽しいなんて思ってもみなかったよ。来てみたら楽しかったよ」
と、楽しい楽しいを連発していました。

ママも、こんなに喜んでもらえるなんて思ってもみなかったよ。
動物園には今まで何回か連れていったことがあるけれど、2人とも好きな動物を2、3種類見るだけで、あとはひたすら走りまわっていましたから。(私はひたすら追いかけてました)

7才にして、やっと本当に楽しめるようになったってことですね。

でも、動物をじっくり見るっていうよりは、「全種類を制覇する」っていうコンプリート魂のほうが強かったみたいです。次はあっち、次はこれ、って地図をみて歩くのも楽しかったみたい。

1か所だけ、ガンカモのケージでは「かわいいねぇ」 「かわいいね~」と、2人で目をハートマークにして、かなり長いこと見ていました。


そして、猛獣ゾーン。
ライオンは2人とも普通に見て通過。隣はトラのオリです。
そのトラのオリから、「ガオン、ガオン」と吠え声が聞えてくる。

私は近寄れなかった(チャトくんが近寄らせてくれなかった)から分からなかったけれど、機嫌が悪いのか何なのか、トラが吠えているようです。
その声を聞いたとたん、チャトくんがその場に固まりました。
ぶーくんは全く気にせずトラの方に行こうとしますが、チャトくんは耳に手をあてて泣き叫びだしました。

 「いや! 猛獣いや! あっち行こう! あっち行こう~!」

それでもトラの方に行こうとするぶーくん、放っておくわけにもいかないので、目の届く所でチャトくんと待っていようとしたけれど、
「早く~、あっちに行こう~!」と、チャトくんはもうパニックです。涙をポロポロ流しながら、片手で耳をおさえ、片手で必死に私を引っ張って行こうとします。

「今行ったら、ぶーくんが迷子になっちゃうよ」と、チャトくんに引っ張られながらも、何とか2,3分その場で踏ん張り、「トラ、見た」とぶーくんがケロッとした顔で戻ってきたのをつかまえて、ダッシュでその場を離れました。
猛獣ゾーンから離れたとたん、チャトくんは落ち着いてくれました。背中が汗でびっしょりです。

「怖かったんだねぇ」と言ったら、「うん……泣いたこと、パパには内緒ね」だそうです。


たしかに、結構怖い声ではあったんですよね。大人の私もちょっとギョッとしましたから。でも、チャトくんより小さい子たちも全然平気な顔をしていて、耳をおさえて大声で泣いているチャトくんを、小さい子が不思議そうな顔で見ていました。
確かにちょっと怖がりすぎですね。

……でも、これでも、最近は怖がる対象が普通の物になってきたんです。学校でも分かってもらいやすいかもしれません。(オニとか、ヒーローショーの悪役とか、アニメの怖いシーンとか)


かわいそうなことをしました。
あのチャトくんが、せっかくあんなにはしゃいでいたのに……
動物園=怖い所になったかしら?
前にも、お祭りで怖いこと(ヒーローショー)を経験したので、お祭り=怖い所になってしまったんです。


でも、そのあと食堂でラーメンを食べていて、
 「おいしいねぇ。ホンットにおいしい。ぼく、来てよかったよ」と言っていたので、ほっとしました。

「また来たい?」と聞いてみたら、「うん!! ……でも猛獣ゾーンには行かないけど」ですって!!

確実に成長しています。チャトくんにしたら、すごい進歩です。
強くなったねぇ、すごい! とたくさんほめてしまいました。



最後に売店のヌイグルミ売り場を2人でウロウロ。
このごろ、「もうすぐ2年生。お兄ちゃんになる」と、2人ともとても張り切っているので、もうヌイグルミを欲しがることもないだろうと思っていたんですが、意外なことに、それぞれお気に入りを見つけてしまったようです。「かわいいねぇ」と、抱きしめて離さなくなってしまいました。
ぶーくんはハリネズミ、チャトくんは皇帝ペンギンのヒナ。

……結構な値段です。でも、「怖かった」って思い出が、「楽しかった」になるなら!!

帰り道、2人ともずーっとヌイグルミを抱きしめていました。名前もつけたそうです。
ハリネズミは「ハーリーくん」、皇帝ペンギンは「コウペンくん」。
「かわいいねぇ」と頬ずりまでしています。
ちょっと幼いかなぁ。

でも、もうじきヌイグルミなんて見向きもしなくなるだろうと思うと、今のこの素直な気持ちは大切にしてやりたい、と思ってしまいました。





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Last updated  2010.03.21 23:43:44
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