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『頭ぐしゃぐしゃ』の彼方に・・・

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chang-wei

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October 21, 2006
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カテゴリ:おっぺけぺー
明日は駅前ラーメン屋が、「420円でラーメン好きなだけ食べ放題」の日なんだけど、ラーメンばかりそんなに何杯も食えないというところが、気絶するほど悩ましい。健康にも悪そうだし(看板に「医食同源」とか書いてあるけど、ちと意味が違うかも)。
「ラーメン + チャーハン + 餃子」とか「ラーメン + 野菜炒め定食」みたいな組み合わせだったらまだいけるんだけど、ラーメンだけ2杯も3杯も4杯も、というのは、我輩の感覚だと過酷なスポーツに等しい。たぶん2杯で箸が止まるでしょう。
そういえば、「サッポロ一番みそラーメン」の藤岡琢也さんが亡くなられたとか。ご冥福をお祈りします。

さて、前回、前々回とバカ話を連続アップしてまいりましたが、オバラくん(仮名)と僕は基本的に体操部員だったので、体操の大会にも出たりしたことはあるのです。なので今回はその「本業」にまつわるお話。
とはいえ僕らが出ていたのはレベル的にマイナーな大会で、高校から体操をはじめたという、我々と同レベルの人たちも大勢参加してました。
ちなみに将来オリンピックを目指す! みたいな人たちは、もっとレベルの高い人が集まる、2段階ほど上の大会に出場していたのでありますネ。

さてその大会当日。ちょうど2年生の秋のこと。
最初の種目は「つり輪」でした。電車の座席の前にぶら下がってるヤツのことじゃありません。あれは「つりかわ」。形は似てるけど、使い道がちと違う。
僕たちの演技は、要するに大した技ではなく、つり輪をつかんでブランブランして、ちょっと上に上がって、逆立ちのマネゴトみたいのをやってからくるくる回って着地しておしまい、みたいな感じのもの。
それでも練習の成果をちゃんと出せれば、かつての採点方法10点満点のうち5~7点はもらえるというので、それなりに気合は入っておりました。

さて、いよいよ僕たちの高校の順番。
はじめに僕ともう一人の男が演技を終えたのですが、結果はイマイチ。 だけど団体競技なので、いつまでもしょんぼりしてなどおられません。
次がオバラの番。全員で「ガンバ!」(体操特有のエール。もちろん「がんばれ」の意味)と声をかける。
オバラくん、炭酸マグネシウムの粉を軽く手にまぶすと、上背があるため補助者なしで軽くジャンプして、つり輪をつかみました。

次の瞬間、我々は思わず顔を両手でおおった。
身体を回転させ前方に大きくスイングしたオバラくんは、手を滑らせて輪っかを離し、そのまま脳天からまっさかさまに床へと落下したのです。ボスッ、と鈍い音が聞こえた。
大会会場であった某私立高校の体育館の床は、ごく一般的な木の床で、つり輪の下には、学校の体育の授業のマット運動で使うような、薄いマットが1枚敷いてあるだけ。

国立代々木体育館などで行われる、有名な体操の大会ともなりますと、今でこそ選手の安全性が考慮され、つり輪や鉄棒、平行棒といった器具の下には、やわらかいエバーマットが敷かれたりしておりますが、当時の僕らの参加するようなマイナー大会では、それほどの危機管理は施されてはいなかった。
その上、床でのエバーマットの使用は、選手個人が希望すれば可能なのですが、そのかわり使用した選手は減点になるという。エバーマットを使わずに演技すれば、たとえ着地に失敗しても減点はない、という変なルールのもとで大会は行われていたのでした。

オバラは床に仰向けに倒れたまま、しばらく動かなかった。
大変なことになったと思いました。ウェイトオーバーというのもあったのですが、汗っかきのオバラは手が汗で濡れており、炭酸マグネシウムの粉を少しつけただけでは滑り止めにならなかったようなのです。
気の毒だが、棄権失格も致し方ない。それよりオバラのケガとか命の無事のほうが心配でした。

とりあえず彼を外へ運び出そうと、我々が駆け寄って彼のもとにかがみこんだ次の瞬間、僕たちはさらに驚いて腰が抜けそうになった。
倒れていたオバラが、あたかも何事もなかったかのように、すっくと立ち上がったではありませんか。
そして我々のチームの席にいったん戻ると、手のひらと顔をタオルでゴシゴシとこすったのです。
「大丈夫か?」と声をかけると、オバラはおでこに手刀を当て、小さく「アッポァ」と云いました。

彼は大のプロレス好きで、当時まだ元気に全日本プロレスを率いていたジャイアント馬場のファンだった。
けどよりによってこんなときに、馬場さんの真似をするなっての。
「プッ、ククウッ」その場の緊迫感が一瞬緩み、僕らは吹き出しそうになるのを懸命にこらえました。
そのままオバラは、僕らの制止をよそに再びつり輪をつかむと、予定通り演技をやり遂げたのでした。
そのあともオバラは、「大丈夫か?」という我々の心配の声にも朗らかに「平気だよ、へーきへーき」を連発しながら、残り5種目を、1つの棄権もなく全てやりとおしたのです。

ところが、帰り道にその日の感想を彼に求めたところ、オバラの記憶にはところどころ空白がある。
つり輪からの落下で強く頭を打ったせいで、彼の記憶はまばらに飛んでしまっていたのでした。すなわちつり輪や床の演技中など、完全に無意識のまま演技をやっていたらしい。
なんとまあ、とてもそうは見えなかったのだが・・・。

翌日彼は、何事もなかったかのように学校を出席したあと早退し、病院に行って検査を受けたらしいのですが、まことに幸いなことに、後頭部への軽い打撲以外、首の骨、脳、頭蓋骨にも全く異常なし。
「家で毎晩ブリッジや受け身の練習やって鍛えてるからね」と、プロレスファンのオバラくんはこともなげに語るのでした(誰とやってたんだろ)が、つり輪からの落下は、常人なら明らかに、「筋肉マン」とかでブレーンバスターなど食らって、マットに頭メリ込ませてる「架空のレスラー」並みのダメージだったはず。
なんともオバラのタフネスぶりに度肝を抜かれた出来事でした。

ということで、ネタのストックがここで切れましたので、オバラくんのお話はいったんこれにておしまい。
また機会があれば、随時ご紹介したいと思います。
「オバラくんに遭いたい」という方がいらっしゃっても、その後の彼の居所とか消息がよくわからないので、そのご要望にはお答えできませんので、あしからずご了承ください(って当たり前だけど)。





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最終更新日  October 21, 2006 08:43:41 AM
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