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テーマ:詩&物語の或る風景(1048)
カテゴリ:スポーツ
このところ、アルバイトは休んで図書館通い詰め。
今月は明後日から来週にかけ少し忙しいが、イベントありきの仕事ゆえ、地獄の毎日というほどでもない。 早くどこかの大学院に合格を決めて、こんな生活は終わりにしたいが、やはりこんな中途半端な姿勢で簡単に合格がもらえるほど大学院も甘くはない。 図書館は比較的誘惑も邪魔も入らず、勉強に集中しやすい環境なのだが、ヘンなおじさんが大勢いて、いつしか自分もヘンなおじさんの仲間入りしそうなのも怖く、あんまりいつまでも通いつめたいとは思わない。 その図書館の窓から、隣接する小学校の校庭が見える。 学校のほうも昼休みで、子どもたちがボールで遊んでるのが見えたので、ちょっとこっちもひと休みついでにしばし見物していた。 子どもたちがやっていたのは「キックベース」。 ルールは野球やソフトボールと同様なのだが、使うボールがドッジボールで、ピッチャーが転がすボールを打者が蹴って一塁へと走る。アウトは野球の容量のほか、走者にドッジボールのようにぶつけてもOK。 一人の男の子が「打席」に入った。 ピッチャーは女の子。ホームベースに向かって、ゆっくりとした球を転がす。 男の子は1球め、ファール。2球めもファール。なかなかボールが前に飛ばない。 そして3球め、男の子は後ろに下がった。長打狙いか。 ・・・と期待したのだが、女の子が気合を込めて投じたボールは、男の子の蹴り下ろした脚の下を通過していった。なんと三振! うーむ・・・。 キックベースの三振というのは殆ど見た記憶がないので、いささかびっくりした。 「ドラえもん」ののび太なら、普通に三振して、「やーいヘタクソ」とジャイアンとスネ夫にけなされ、「ドラえもーん!」と泣き叫びつつオウチへ走って帰っていくシーンが容易に想像できるけど。リアルだからなあ。 気合の入りすぎが空回りしたのか、それとも運動センスや能力の問題か。 なーんて、ちょっと見た子どもの昼休みのワンシーンだけで、ちと考えてしまったのだが、もし後者だとしても、この子が「運動神経ゼロだからスポーツ選手になるのはムリ」と決めつけてしまうのは、ちと早計すぎるというもんだ。 この男の子が将来サッカー選手、ことと次第ではJリーガーになれる可能性だって、少なくともその場に居合わせたほかの誰より高いのかもしれないからだ。 彼は今日、キックのときの足の蹴り出しの悪さを、身をもって体感したことだろう。 また、クラスの仲間たちからもボロクソにけなされて、屈辱感もイヤというほど味わったことだろう。 これらを彼がどう受け止めるかが運命の分かれ道。 「あーあ、俺ってダメだなあ、もうスポーツやーめた」 と思ってキックベースはおろか、スポーツがすべて嫌いになってしまうか、それとも、 「チキショー、次はバシッと決めて、あいつら見返してやる、今日からキックの特訓だ!」 と思うか。 もし後者のように悔しい気持ちが強いのだとしたら、それこそ懸命にキックを研究し、脚をどう振り下ろせばきちんとボールに当たるか、どう蹴ったら飛ぶか、などなど、宿題もそこそこにのめりこむ動機づけの高さが、この時点でほかの子とは雲泥の違いだ。 子どもは飲み込みが早いし集中力も違うから、頑張ればたちまちのうちに上達することだろう。 そのあと、サッカーの名門「私立ちょっぴりご近所高校」へ進学することだって、決して夢じゃない、かもしんない。 ということで、今日は「エゾノジャパン」の強力な新人候補誕生の瞬間を目の当たりにしたというわけなのだ。 問題は、この少年が「エゾノジャパン」の存在に気づいてくれるかどうかという点にあるわけだネ。 さて、こんな雑多なことばっかりぼんやり考えているものだから、肝心の勉強のほうが、今日もあんまりはかどらないのであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
November 1, 2006 06:10:15 PM
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